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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


時代は占い師に何を求めているのか


「占い」が時代や地域を反映している“文化の一つ”であることは否定しようがない。インターネットというものが普及し始めて以降、さまざまな意味で“占いの世界”は大きな変節を迎えた。それまでの“直接占ってもらう”という形式から、オンラインやモバイルを通じて占ってもらう形式を世の中に浸透させたからだ。その結果として、今やパソコンや携帯電話を使って占ってもらうことは当たり前の時代に変わった。

もちろん、それによって“直接占ってもらう”形式が廃れたのかと言えば、そうではない。むしろ、そういう世の中に変わったことで、逆に直接目を合わせて占ってもらうことに価値を見出している方も多い。占う側も、直接鑑定の方が気持ちが入り、対個人としての心情がプラスされ、より真摯な意識で鑑定・アドバイスする場合も多い。鑑定料金もどちらかと言えば割高となる場合が多く、それでも来て下さるお客様を大切に思うのは自然な流れでもある。

もっとも、占いというのは相性があって、直接鑑定が良い人、電話鑑定が良い人、メール鑑定が良い人、PC-Web&モバイルコンテンツの占いが良い人…それぞれあって、どれだから当たるとか優れているとか一概には決めつけられない。人によっては状況により“占い方法”を変えていく方もいて、それはそれで良いのではないかと私は思っている。もちろんこれは「波木星龍」に対しての方法論であるが、占う事柄によって“占い師を選別する”というのも一つの方法としてお勧めできる。別に誰か“他の占い師”に占ってもらったら悪い…などと思う必要は全くない。少なくとも私の場合はない。

よりよい人生を歩むために活用するのが「占い」だと思っている私は、あらゆる人があらゆる形で利用できる部分を利用すれば良い―と思っている。もちろん、中には「占いなど信用出来ない」と思っている方もいるだろうし、実際、そういう占いもある。それに“占いに人生を振り回される”のはもっとも良くない。一から十まで占いで決めているような方もいるが、そういう使い方は感心しない。あくまでも、大きな局面、二者択一、危機の回避、チャンスへの可能性等に用いるべきだ。そして、占ってもらう以上は、占いの結果やアドバイスを参考とし、尊重しながらも、最終的には自らの判断で決断し行うべきである。占い師が自分の判断に自信を持っている場合“強く示唆する”こともあるが、占いは強制するようなものではない。稀に強制するような占い師もいるが、そういう本来の役目を履き違えた占い師を信用してはならない。

今回の“大震災”は未曾有の災害をもたらし、日本全土にその影響が及んだことで、占い稼業をしている者たちにとっても様々な教訓や反省をもたらした。私の場合、ほとんど毎年のように「来年の日本を占って欲しい」という企画・依頼がマスコミ等から来るケースが多いのだが、何故か昨年は全く来なかった。したがって、日本国全体の2011年の運勢とか、2011年の自然災害とか、世の中の重大事件とか、そういうのを一切占っていなかったし、発表していなかった。わずかに、似た意味合いでなら「菅総理の2011年の運勢」については発表している。そこでは、3月と10月にこの政権の危機があること、過去の歴史に学ぶことが彼には大切なこと、次々と決断・決定が迫られ内部批判をかわしやすいこと―などが記述されている。一応、的中している部分が多い。けれども、このような大災難が襲ってくるとは予知できなかった。そういう意味では反省点が多い。

私は感覚的に捉えたこととして、このコーナーで今年を神戸の大震災の年と比較し「これだけでは終わらない」と言い切り“サリン事件”に匹敵する何かが起こらなければ…と書いたが、図らずもそれは“放射性物質拡散”という形で今も続いている。こういう悪い予知の的中は、当たっても決して嬉しくない。むしろ外れて欲しい…と願うケースが多い。個人の占いでもそうだが、そういう時に限って的中してしまう。因果な商売だ。もちろん、個人の場合、それを回避する方法も一応伝えておく場合が多い。ただ、あまり回避法を強調するのもおかしいので、その辺が難しい。

私は今回の大震災を「戦後の焼け野原」にたとえ、それゆえの“逞しき復興”が必要であると強調した。実は全てが失われた“大いなる変身”は「占い」にも「占い師」にも必要なのだと私は思っている。「占星学」を象徴する惑星でもある天王星が「おひつじ座」に入ったことで、大震災が起こったことで、津波で地形が変化したことで、放射性物資を撒き散らしたことで、日本の占い&占い師は新たなる時代の“新たなる占い”を要求されている…と私は思うのだ。これまで通りの占いで安穏としていてはいけない。終戦後、間もなく、私の最も尊敬する中村文聡氏は次のように書いている。

「私は第二次世界大戦で古今東西の文献のすべてを失った。但し、その時、私はこう感じた。運命学は時代を背景として生きている学問である。そうだとしたなら、戦後の運命学は戦前の運命学と根本的に異なる運命を持っているはずである。(中略)故に文献を失ったということは、新しい運命学を研究せよという一つの啓示であると悟った…」

このような決意のもと、彼は次々と“新しい占い方”“新しい見方”を生み出して、それを実験証明していった。その占いに対する貪欲な探求心と実占姿勢こそ、私が最も尊敬する所以なのだ。今後は「地震」「津波」「放射能」にさえ負けない“強力な占い”が必要なのだ。私ひとりの能力や発想など知れている。賛同される占い師が一人でも増えて、新しい時代の新しい占いを構築すべく力を貸していただければどんなに心強いことだろう。

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