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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


眼のない「3人の人物」に警備員が「眼」を⁉


私の暮らしている札幌中央区には地下道が多い。市民ギャラリーにも近い“その長い地下道”では側面部分を利用して「前衛的な美術展」が常時、入れ替えながら展示されている。大体1か月ごとくらいに作品を入れ替えているのだが、前衛的な美術展なので、一般的な観点から言えば“奇妙なもの”が展示されていることも多い。側面はガラス戸の空間領域になっているので、単なる絵画だけでなく立体感のあるものを展示できる。時には、まるで幼児の落書きに近い印象のアートなどもある。そういう展示物の傍を歩きながら、たまにふっとそれらの作品に“手を入れたい衝動”に駆られることがある。“手を入れたい”といっても“盗み出す”という意味ではない。その作品の一部に自分が“書き加えて”、もう少し魅力的な作品に仕上げてやりたい衝動に駆られるのだ。もちろん“前衛的な作品”であるから、一般的にいう「きれい」とか「上手い」とか「完成されたもの」を求めていないことは知っている。それぞれの作品には、作者なりの意図があって“そういう状態”に仕上げてあるのに違いない。けれども、なんとなく前衛作品というのは、抽象美術というのは「もう少し、ここをこうすれば…」的な気持ちを抱かせるから不思議だ。私と同じような意識があったのかどうか、知らない。2月7日に、ロシアのエカテリンブルク美術館に展示してあった抽象的な人物絵画「3人の人物」に対し“眼を入れた疑い”で、その美術館が依頼していた民間警備員が逮捕された。謂わば、本来ならそういう「器物損壊」を防ぐ立場にある警備員が、展示物である抽象絵画の“眼のない人物”の「眼」をボールペンを使って書き入れてしまったのだ。問題の作品はモスクワのトレチャコフ美術館から貸し出されていたもので、1億円以上の保険が掛けられていた。したがって、本来の美術館に戻された12月に発覚し、捜査の結果、警備員の仕業であることが発覚したのだ。既に修復されていて、実質被害額は39万円となったらしい。実は3人の人物なのに、1人だけは“眼が入れられず、眼のないままだった”ことが発覚を早めた。もし、ボールペンではなく、もう少し上手に“3人の眼”を入れていれば、案外そのまま元のところに展示されていたかもしれないのだ。そうすれば「願い」叶って、両眼が開く“ダルマの役割”を果たしたに違いない。
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