加害者であることの自覚、被害者であることの自覚、その両方がない事件というものが稀にある。警察に「不審者」の通報が入る。署員がいくと、真夜中のビニールハウス内に怪しい人影。問いただすと「修行中です」との答え。真冬なのに上下のスエットのみ、コートもなく、バックもなく、何一つ持っていない。修行中なのだが寒さに耐えられず、暖を取るため、ビニールハウス内に入ったということらしい。十代半ば。何んと丸刈りの少女。これはますます怪しい。ということで詳しく事情を聴くことに…。そこで語られたのは何とも奇妙な話で、少女は本気で「闇の中を見る修行」をしていたらしい。なぜ、そんなことをしているのかと言えば“霊能力者”になるためだった。う~ん、待ってくれ。実は、母親から勧められての“霊能力者入門”。母親が信じ切っている霊能力者のお宅で、住み込みでの修行中。丸刈りは「修行に集中させるための行為」として、暴行ではないと霊能力者(?)は主張している。う~ん、困った。だから少女は通っていた高校も止めてしまった。種々な“修行”によって、腕には傷が残っていた。青森県おいらせ町の警察としては仕方がないから、その傷と丸刈りを“暴行”として自称・霊能力者と、その信者である少女の母親とを昨日逮捕した。被害者の少女は、しかし、被害者としての自覚はなく、自分が寒さに耐えられず、ビニールハウスに入ったことが、結果的に先生と母親とを“悪者”にしてしまったという思いがある。何しろ、本気で「闇の中を見る修行」をしていたのだ。う~ん、三人とも重症。一時期、この手の宗教団体が流行していた。集団催眠のような状態で、奇怪な行為でも、正しいと信じて行うようになる。「闇」は見えない方が良い。「霊」さんには早く“あの世”へ行って、大人しくしていてほしいものだ。
橋下徹氏が「おおさか維新の会」の顧問も辞めて、完全なる(?)タレント弁護士に戻ったらしい。そう、これこそ彼の“本来の姿”だった。彼は2008年~2011年にかけて大阪府知事を務めたが、実はこの時期、もう一人のタレント知事が活躍していた。そう東国原英夫氏である。彼は2007年~2011年にかけての宮崎県知事だった。彼も現在は元の姿に戻り、政治タレントのような立場で活躍している。そして、この二人が出現する直前まで、つまり2000年~2006年まで長野県知事をしていたのが作家出身の田中康夫氏だった。彼もまた現在は作家業に戻っている。確かに、マスコミへのアピールが上手かったせいもあって、この三人共に知事時代は“華やか”だった。田中氏など“ガラス張りの知事室”まで公開し、職員の方達は余計な緊張感の中で仕事をせざるを得なかったことだろう。東国原知事時代、宮崎県は全国版のニュースにしばしば登場した。観光客も急激に増えた。橋下知事時代、大阪府が抱える問題は、そのまま日本が抱える問題でもあるかのように報道された。三人とも個性が強く、味方も多かったが敵も多かった。地域住民まで二分されたような格好となった。三人共に、このままいけば“やがて総理も狙える”かに思われるような一時期があった。けれども、ほころびも早かった。結果的に三人が果たした功績は、その地域住民の誰もが“政治に目を向けた”部分にあったのかもしれない。けれども、どこか“途中で放り投げた”印象も残った。特に橋本氏の転身は目まぐるしく、結局、誰のために政治を行っているのかよく解からなかった。忍耐強く物事を形にしていく実務は苦手だったのかもしれない。“理想だけでは突っ走れない”という印象を残して、彼は政界から去った。こうして、三人のタレントは本来の土俵に戻ったが、誰も彼らに「政治家に戻ってほしい」とは、もう思わない。
「アトランティス」とか「ムー」とか「レムリア」とか、大昔に“伝説の大陸”と呼ばれるものが存在していたと語られた時代があった。どの伝説も今一つ“うさん臭かった”が大変に興味深く、物語としては魅力的だった。ところが、1990年代に入って観測衛星による海底地形調査で、興味のある事実が確認された。オーストラリアの東側広範囲に、かつて大陸だったと考えられる地域が水没していたのだ。その一部は現在でもニュージーランドとして水上にある。大体が地球というのは、最初は“たった一つの大陸=パンゲア”だけで出来ていたらしい。それが2億年前に分裂が始まり、現在の六つに分かれた。ユーラシア、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、オーストラリア、南極の6大陸である。それで問題の水没大陸だが、本当はもっと大きかったオーストラリア大陸の東側が8千万年前に分裂し始め、2千万年前くらいに水没したしたとされている。この大陸は「ムー」ではなく「ジーランディア」と名付けられている。その海底調査を行うのは、なんと日本のリーダー・斎藤実篤氏が乗り込む深海調査研究船「かいれい」で、今年中に試料掘削の開始となるらしい。水深1600メートルの岩石試料に玄武岩などの火山性岩石が含まれていれば、かつての大陸だったことが改めて証明される。ところで伝説の「ムー大陸」は、1万2000年以上前、太平洋に存在した巨大な大陸とされていて、大地震と津波によって一夜にして海中に没したとされている。一番の問題は「ジ―ランディア」の水没が2千万年前というとてつもない大昔なのに対し「ムー」の方は1万2千年と全く嚙み合わないことだ。もしかしたら、人類の起源よりも昔に、巨大な大陸が水没したという謎の伝承だけが語り伝えられ、“伝説の大陸”となって遺ったのかもしれない。
「生涯未婚率」という統計がある。簡単に言えば“50歳まで未婚の人”を算出した比率だ。最近は50歳以降に結婚される方も出て来ているので、本当はもう少し上の年齢の統計でも良さそうだが、確率的には1%未満なので実質変わらないらしい。この「生涯未婚率」だが、もちろん離婚経験者などは含まれない。だから「単身率」ではない。実はこの数字、1950年代の日本では1.5%未満だった。驚くべき低さである。つまり、ほとんどの人は結婚していたのだ。男女ともである。この数字は1985年頃となっても、それほど増えなかった。男女とも4.5%に上昇したくらいである。この程度であれば“たまに見かける”くらいで問題となることはなかった。ところが、その後、この数字は一気に駆け上がるのだ。今や男性23.4%、女性14.1%となり、2030年には男性が30%にまで達するのではないか、と予測されている。三人に一人が“生涯未婚”となる時代がやってこようとしているのだ。実は“未婚率”は“死亡率”とも関係があって、早期死亡率が二倍以上となることが確認されている。又なぜなのか判然としないが、肺炎による死亡率が五倍以上に跳ね上がるらしい。そこで未婚の男女たちに、なぜ結婚しないのかを探ってみると、25歳~35歳の男女では圧倒的に「適当な相手に巡り合わない」という理由になっている。それならば“適当な相手”を見つけ出せばよい。ところが、一般に流布されている“良き相性”とされているもののほとんどはあてにならない。特に女性雑誌などで盛んに取り上げられる“星占いの相性”ほどあてにならないものはない。なぜ、当てはまらないかと言えば、実例を十分に調査せず、勝手な理論だけで組み立てているからだ。私は、実例を何百、何千と調査したが、その結果“生れ月”による相性など何の役にも立たない。そうではなくて、“同じような性質や運命”をホロスコープ的に持っている男女が、その“同じ部分”に吸い寄せられるかのようにして惹かれあっていく。それこそ、本当の相性なのだ。それは太陽の位置だけの「星座占い」ではなくて、本格的な占星学、それも実践的なホロスコープ解釈に基づかないと見出せない。逆に言うと、それさえ引き合わせることが出来れば“結婚に至る相性”は見つけられるのだ。あとは“結婚のタイミング”で、それにも特殊な法則がある。ただ、それほど絶対ではなく融通性が利くことが判っている。一般的な「星座占い」を頼っている限り、占いは結婚に役立たないだろう。
昨日、プロボクシングにおける一つの試合があった。それは一人の男が、一人の女ボクサーのトレーナーとしてセコンドに付く、という試合だった。女ボクサーは今年に入って3度も顎を手術し、決して状態が良いとは言えなかった。男はまだまだ“未完成の女”をリング上に立たせた。トレナーとしての初仕事。男は女よりも緊張していた。けれども、予想を裏切るほど、女は勢いがあった。そして、自らのデビュー戦で敗戦した相手と戦いTKO勝ちを収めた。喜びでリングを駆け巡る女を、男は目を細めてみていた。それが元世界王者・亀田興毅の“新しい姿”だった。男は、女を“世界王者”にさせたいのだ。もう、自分の時代ではない。かつて日本中からバッシングされた男は、自分に見切りをつけるのが早かった。その代わり、自分が“新しい王者”を育てる。日本から、誰にも負けない“女子の世界王者”を出したいのだ。男が選んだのは「高野人母美」いろいろと問題の多い選手だ。モデルと兼業でもあり、まだボクシングを始めて4年と日も浅い。金のかかりそうな美人ボクサーだ。何しろ回転ずしを43皿も平らげるのだ。それでも、男は一仕事を終え“充実した笑顔”を見せた。人にはさまざまな“生き方”がある。どれが正しいかの答えはない。自らがスポットライトを浴びるのも喜びだが、その背後で支えていく、或いは育てていくことも喜びを得られる。若くして“世界王者”としての称号を与えられた男は、早くも“第二の人生”を選んだ。果たして、その愛弟子となった高野人母美はどれだけそれに応えられるだろう。世界への挑戦は、まだ始まったばかりなのだ。
どんな両親から生まれたか、どんな環境のもとに生まれ育ったか、時々、人はそれを考える。一冊の興味深い自伝が出版されていた。死刑囚・麻原彰晃こと松本智津夫の三女として産まれた松本麗華さんの回想記『止まった時計』(講談社刊)だ。彼女は5歳でオウム真理教の施設へと移り、そこで幼少期を過ごした。したがって小学校にも中学校にも通っていない。死刑囚である教祖や幹部たちと過ごしたが、学校に通わせてもらえなかったので、自分で学習するしかなかった。教団内からは「アーチャリー」と呼ばれ、特別な存在として崇められることもあったが、本人としては“教団とは無関係”という意識で生きて来た。ちゃんと学校を出たかった。そこで“中学卒業認定試験”というものを受け合格、一校だけ受け入れてくれた高校へと進学する。本人自身は、事件後の「アレフ」とは関りを持たなかった。高校在学中に“心理学を学びたい”という意識が芽生え、文教大学に合格し4年間で卒業も出来た。その間、自殺(未遂)したこともあれば、死刑囚である父親と面会したこともある。父親は精神に異常をきたしていた。それでも「父が好きだ」と言い切る。何のためらいもない。この覚悟は何だろう。多くの人間を犠牲にした人物にも“血を分けた子”が居て、その子は“運命の十字架”を背負いながら生きていかなければならない。彼女は、それを恨んでいないように見える。今も正規の仕事を得るのは難しいのか、アルバイトなどをしているようだが、それでも父親に愛情を抱いている。世間は、重すぎる十字架を決して許してはくれない。それを十分に意識・理解し、それでも“人前に顔を晒して”生きていこうとする彼女を誰が批判できるのか。一瞬にして情報が駆け巡る今日、犯罪者の家族は、一瞬にして“すべてを失う”のだ。ただ“家族の絆”だけは、良くも悪くも続いていき、その後の人生に影を落とす。
昔『ミステリーゾーン』という雑誌があった。なかなかマニアックな雑誌で気に入っていたのだが、三年ほどで廃刊となった。後に、その編集者だった男性と出逢って、占いに関する執筆をいろいろと依頼された。あの雑誌が今もあったなら真っ先に取り上げそうな話が、ミシシッピー大学の医療センターの地下に100年前の遺体7000体が埋まっているという“ミステリーゾーン”的なニュースだ。数年前に新たな学棟建設のための地下工事で、66体の遺体が出てきた。そこで改めてレーダー探索を試みたところ、約7000体もの遺体が埋まっていることが判明したというのだ。それにしても「医療センター」の地下に7000体の遺体とは、なんとも居心地が良くない。よくよく調べたら、ここには昔精神病院があって、80年ほど前に移転していったそうだ。それまでの間、ここはその病院内で亡くなった人たちの墓地を兼ねていたらしい。つまり“精神病患者たちの遺体”。その“医療センター”って、大丈夫なのか。既に掘り起こされた遺体は、種々な医療研究のために活用されるのだという。まあ、大学の医療センターだから、当然なのかもしれないのだが…。それらのDNAなどもインターネット上で公開し、一般の方でも確認できるようにするらしい。そうすることで自分の先祖とご対面できる可能性もある…と誇らしく解説されるのだが、なにしろ“精神病患者の遺体”でもありますし、わざわざ確認しようという奇特な方が果たしておられるかどうか、この辺の“割り切り”が日本人にはついて行けないところで…。第一、風水的にも、いや風水以前に、人間として“遺体”の上に“医療センター”を置くのはいかがなものかと…。そう、誰も口にしないところが本当にアメリカ人らしくて…サイコー!
世の中には簡単には“評価できない職業”というものがある。“俳優・タレント”という職業も評価が難しい。週三日・不動産会社の事務をして生計を立てている“女優・タレント”多岐川華子さんも、そういう一人だ。この人の母親は「多岐川裕美」という看板女優だった。その二世タレントということで比較的早くから芸能界で仕事をして、これからというとき「松方弘樹」の息子と結婚した。そして一年も経たずに離婚した。このことが彼女にとってはマイナスに作用し、その後は簡単に仕事が得られなくなった。そこで“普通の会社勤め”を始めたというわけだ。その一方で最近は“婚活”もしているらしい。元々“お嫁さん願望”が強い人なのだろう。これも、評価が難しい。近年、“お嫁さん願望”の強い女性は少なくなった。まるで社会に出て働くことが当然でもあるかのような、世間の風潮がある。けれども、今から40年ほど前までは、女性たちの多くは“お嫁さん願望”を持っていた。家庭に入って“良い奥さん”、或いは“良いお母さん”となることが、多くの女性達の願いだったのだ。そういう意味では、多岐川華子さんには“古風な点”があるのかもしれない。母親が看板女優だったからと言って、その娘が同じようになるとは限らない。似たケースでは坂口杏里さんがいる。この二人、一見、似ているが方向性が全く異なる。多岐川華子さんの方は“堅実型”である。きちんとした形で就職し、きちんとした形で結婚したいという意識が垣間見える。離婚の仕方が悪かったので、そのあと崩れても仕方がない状況ではあったが、見事“堅実型”で立ち直ろうとしている。ここに、似たような境遇にあっても、その“生き方の選択”によって、同じような人生にはならないことの“お手本”がある。短い期間に、さまざまな出来事を経験し、いろいろな人達と関わっていくことで、女優・タレントとしても、女性・多岐川華子としても、今度は“本当のスポットライト”を浴びられる日がやって来るに違いない。
日本人のプロサッカー選手で世界的に名を知られている選手の一人、それが本田圭佑氏だ。その本田選手が、在籍する“ACミラン”との契約終了に付き移籍することを自ら公表した。実は同じく今年、国内だが“大宮”から“川崎”へと移籍した選手がいる。家長昭博選手だ。こちらの方は本田ほど世界的にも、日本の中でも、特別知られている存在ではない。けれども日本で、最初に“その将来性”が注目されたのは家長の方だった。この二人、同一の生年月日なのだ。面白いことに、二人とも高校生時代に現在の夫人と出逢って交際を開始している。髪が長く目の大きい美人妻である。そして2008年の同じ年に結婚しているのだ。さらに子供が二人というのも共通している。本田は海外での活躍が有名だが、実は家長もスペインや韓国のチームに在籍し、海外で活躍していた実績を持つ。二人とも高額所得者である。本田はともかく、家長の方も毎年何千万もの年収を得ている。二人とも肢を怪我したことがある。この二人、あまりにも共通項が多い。そこでホロスコープを見てみると、個性が強く、独立自営型の典型であり、体力や行動力に恵まれ、経済的にも大いに恵まれるであろうことが予測できる。要するに、生年月日からだと、ここまでは共通なのだ。ただ、これ以上は個々の生き方、人生の選択、生活環境などが作用するので、さまざまな人生模様となる。みんながみんなプロサッカー選手として成功するわけではない。ただ私の経験として、同一生年月日の人は“同じような分野”に興味を持つとか、同じような時期に運命が大きく変化していることが多い。注目すべきは夫人との出逢いの時期、結婚の時期、子供の数、ストレートの長い黒髪で目が大きく美人であることなど、どう考えても“偶然の一致”だが、偶然では済まされない“何か”を感じてしまう。ここに生年月日の謎がある。
今、アメリカでは「スカーフをしていなかった」ことが論議をかもしている。ハッキリ言って、どうでも良いようなことだ。つまり、サウジアラビアを訪問中のトランプ大統領メラニア夫人がスカーフなしで公式の場に参列した。イスラムの国を訪れた場合の“女性の行動”として問題ではないかというのだ。確かにイスラムの諸国では、公的な場に出るとき、女性たちは頭にスカーフを被る習慣がある。「人前で髪を見せてはいけない」とイスラムの神は言うらしい。日本にやって来る女性達でも、常にスカーフを被っている女性たちを見たなら、イスラムの国からやって来ているのだと一目でわかる。ところがトランプ大統領の夫人は、元々が“モデル出身”で自らのファッションには自信を持っている。実際、外貌的にもモデルにふさわしい体形をしている。彼女にしてみれば、スカーフなど自分には合わない、という考えだろう。確かに大柄の八頭身美人とスカーフは何かそぐわない。もっともメラニア夫人が、訪問国に対してのマナーを欠いているとも言い難い。なぜなら、イスラムの女性達の身だしなみとして“強いられている”肌の露出は最小限に抑えてあるからだ。衣裳も黒で統一し、派手さを控えた。それでも元々がモデルなので、どうしても“華やかさ”は消えない。長女のイバンカさんも訪問しているが、こちらもスカーフを着用していない。ただ肌の露出は最小限に抑えてある。まあ、なんというか、元々が“派手な一家”なので、この辺がぎりぎりなのだ。それにしても、どうしてイスラムの諸国では、男女の差別が未だにまかり通っているのだろう。大体が暑い国が多いのに、黒い衣装で全身を覆い隠すのは、それだけでも“罰ゲーム”のようで奇怪に映る。イスラムの神とは、何んと“心の狭い神”であることか。なぜ、そんな“心の狭い神”の言うことを一から十まで聞いて生きなければならないのか。大体、礼拝にしても、額をこすりつけすぎなのだ。神に“踏んづけて欲しいのか”と思えるほどに額をこすりつける。女王様が見ていたなら興奮してしまいそうではないか。そういえば「ムチ打ちの刑」もあった。もしかして、イスラムの神って“そっち系”なのか?
ソフトバンクの孫正義氏が“10兆円規模の投資ファンド”を立ち上げた。以前から予告していたことではあるが、本当に立ち上げてしまった。「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」で、昨年トランプ氏が大統領になった時、満面の笑みで500億ドル投資すると口約束していた姿が印象的だ。彼の場合は何でもそうだが、最初、誰もが耳を疑うようなことを公言し、多少きわどい部分を見せながらも、やがてはそれを実現していく。どんなに成功しても、決してそこで留まらない。そういう点では「偉大なる野心家」であり、とてつもなく大きい夢に向かってひた走っていく少年のようですらある。今回のファンドにはサウジアラビア政府系ファンド「PIF」が肩入れしている。そうでなければ実現しなかったファンドで、他にもUAEやアブダビ政府系、米アップル、台湾ホンハイ、シャープなども加わっての大所帯だ。だからこそ約10兆円という巨額ファンドが誕生したのだ。大体、彼は自分の傘下に人を集めるのが上手い。今やソフトバンク・グループなど全部で何千社に達していることだろう。とにかく、人も、金も、集めるのが上手い。彼によれば「これからゴールドラッシュが来る」のだそうだ。ただ、このファンドが英国に拠点を置き、文字通り“世界を巻き込む形”で“「IOT」や「AI」の世界”の急成長を促そうとしていることだけは間違いがない。そういえばかつて孫氏の豪邸が週刊誌に掲載されていたことがある。もっとも外観だけであるが、それ以外の資産家たちの豪邸も掲載されていたが、その圧倒的なスケールと美観で他者を寄せ付けなかった。まさに「帝王の家」という印象を持ったものだ。もっとも、本人は忙しくて家に居ることなどないのではないだろうか。大昔、ソフトバンクの株を最高値で購入して財産を失ったという女性を占った時、全財産を失ったのにもかかわらず「あの人は絶対、世界を動かすような人物になるわ」と彼の魅力を私に説き続けた。彼女と同じように、彼に“魔法”を掛けられた投資家たちが、今回も、吸い寄せられるように集まったのだ。
5月16日、福井市にある禅林寺の境内で室町時代に建てられた3.7メートルの五輪塔内部から“立派な骨壺”が発見された。通常、骨壺は五輪塔の下に埋めるのが普通だが、この壺は五輪塔そのものに空洞を作ってはめ込む形で存在していた。ではなぜ発見されたのかというと、五輪塔が傾きだしてきたため修復作業を行って石を解体していたからである。3.7メートルの五輪塔というとかなり大きい。万が一のことがあると危険なので、修復は当然だった。発見された骨壺の中は遺骨でいっぱいだった。室町時代に活躍した太田道灌(どうかん)の“やしゃご”である「太田資武(すけたけ)」の遺骨らしい。五輪塔には、その戒名である「霊顔道鷲庵主」と没年が刻まれている。それにしても、400年の時を超え、真新しい感じで“立派な骨壺”が発見され、その人物も特定できるのは大変に珍しい。研究者は、当時の葬祭方法を知る貴重な手がかりだというが、五輪塔の中に“はめ込み式”で納骨するなど聴いたことがない。もしかすると、この骨壺が“盗掘される危険”があったので、あえて五輪塔の中に“埋め込む”という方式を取ったのではないだろうか。本来、運命学的には、遺骨というのは“土に還す”のが良いとされる。だから、土で作った壺に遺骨を入れて、土の中に埋め込む形が良いのだ。近年、多く行われているのは、コンクリートの納骨堂だが、これでは“土に還す”ことが出来ない。肉体は“土に還す”形が理想であり、精神の元である「魂魄」は“天上に還す”形が理想なのだ。つまり、朽ち果てた肉体は地下に消え、朽ち果ては魂魄は天上に消える、神は“新たな人間”を産出す時、地下から“肉体”を掬い出し、天上から“魂魄”を手繰り寄せ、そうしてここに「新たな生命」が誕生する。
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