結婚線の理想的位置と長さ 手相占いが、他の占いに比べて、その占い方や見方が比較的知られているのは、結婚線のような興味ぶかい名称の線があるからかもしれません。それくらい、この線の知名度は高いのです。ところが、この線くらい誤解されている線も他にありません。一番の誤解は、この線が結婚のみを物語る線だと思われていることです。プロ手相家でも、そのように捉えている方が圧倒的です。多くのテキストでも、そのように書かれています。もし、そのような捉え方が正しいなら、一度も結婚することなく生涯を終えていく人たちにも、結婚線が刻まれている事実を、どう説明されるのでしょうか? 最近は、独身のまま生涯を終える方たちも増えてきつつありますが、そういう方たちにも結婚線は刻まれているのが普通です。一度の結婚なのに、何本も刻まれている結婚線、3度も4度も結婚しているのに、1本しか結婚線が見当たらないという例も少なくありません。つまり、単純に、この線を結婚とだけ結び付けようとすると、さまざまな点で、矛盾が出てくるのです。 一応、この線の理想的な位置と長さとは、図に示したような状態にあるものです。実際の鑑定では、1本だけくっきりと刻まれていることは、意外と少ないものです。理想的な位置としては、小指の付け根と感情線との丁度中間にあって、水平に、くっきりと刻まれ、小指付け根の中央から仮想線を縦に下ろしたとき、ぶつかる位置まで伸びているものです。特に、その先端部分が、すっきりとしていて上下に揺れず、水平のまま消えていることが条件です。あまり急激に、ぷつんと途切れていないことが条件です。このような結婚線であれば、相性の良い、釣り合いの取れた相手と出会い、深く愛し合い、結ばれ、末永く幸福を得ていく可能性が高いのです。ただし、結婚線は変化しやすい線の一つなので、あくまでも、この形が変化することなく続いていたなら、という条件付です。全ての掌線は、今現在の状況を第一に告げているもので、将来のみを断定的に予告する形で刻まれているものではありません。この形の結婚線は、結婚だけでなく、恋愛運としても、大変に恵まれている人の相です。ただ、恋愛対象は限定されていて、誰とでも合わせられるというタイプではありません。多くの場合、中途半端な恋愛をしないので、付き合う場合には必ず恋人同士として、深く愛し合い、長続きするのが常です。
多数刻まれた結婚線 結婚線が4本以上刻まれていれば、ここで云う多数刻まれている結婚線に属します。結婚線というのは、基本的に本人との間で性愛関係を有する相手の存在を意味する線で、もっと一般的な言葉で云えば、セックス関係にある相手の存在を表す線です。ただし、仕事としてのセックスや、単なる性欲処理としてのセックス、及びその相手は多くの場合示されません。また、実際に性行為が行なわれるという事実よりも、そういう意識で相手を捉え、また記憶の中に印象付けられている、ということの方が線として刻まれやすい特徴を持っています。したがって、片想いであっても、その想いの中で相手が性愛対象の異性として、深く胸に刻まれ、長期間に渉るならば結婚線として表示されます。つまり、結婚線というのは、セックス関係と深く関わる線ではあるが、セックス行為そのものとは異なり、性的な意識を伴う情愛の動向が刻まれている線なのです。なぜ、こういう定義を詳しく書くかというと、近年になって、性的意識の変化が目覚しく、極端な場合、親子・兄妹(姉弟)による近親相姦、同性愛によるホモ・レズセックス、ペットによる獣姦など、通常とは異なる性愛対象を、情愛の動向として示す例が見受けられるからです。もちろん、それらであっても、相手を長期に渉って性愛対象として意識し、情愛を抱きながら性愛行為を続けるなら、当然、結婚線として表示されます。つまり、結婚線とはそういう線なのです。したがって、一度も結婚したことのない人に、多数の結婚線が刻まれていたとしても、おかしなこととはいえないのです。結婚線が多数有るということは、ある意味で異性に対して過敏な生まれであるともいえますし、種々の異性タイプに対して縁のある生まれだともいえます。俗にいう「気の多い生まれ」と見ることも出来るし、特定の異性を絞り込みにくい生まれ、と見ることも出来ます。実際に何回も結婚するケースもないわけではありませんが、むしろ何回も大きな恋愛を繰り返しているケースの方が多く見られます。また、一人の恋人が出来ると、別に新たな異性も、すぐに出現しやすい傾向を持っている方もいます。早くに結婚すると、愛人の出来やすい傾向も窺われます。総じて、いくつになっても異性を求める気持ちの衰えない人に、しばしば見受けられる結婚線です。