世の中には“善意を悪用しようとする”人達がいる。日本の役所は、総じて融通の利かない場合が多いのだが、この“善意関係”にだけはもろく、何のセキュリティも働かないようだ。先日、厚生労働省内で一つの「記者会見」が開かれた。身内の児童が先天性の心臓病で移植手術が必要となり、渡米して手術を受けるため親族間で5千万の費用を集めたが、あと1億5千万必要なので寄付を募りたいというものだった。当然、マスコミが集まり、全国紙でも報道された。ところが翌日になって、それらすべてが“真っ赤なウソ”であることが明らかとなったのだ。その方の身内児童は確かにいるが、病気ではないことが判明したのだ。言ってみれば「渡米手術詐欺」である。全国紙がそれに加担した形となってしまった。どうしてそういうことになったのかというと、会見を開いた本人が、この春病気となり、働けなくなってしまった。生活に困窮し“うその募金”を思いつき、ホームページを立ち上げたら支援者たちから記者会見するよう強く勧められ、引くに引けなくなってやってしまったというのだ。私が問題にしたいのは、その記者会見というのが厚生労働省内で行われたという不思議である。だからこそマスコミも信用し、全国紙で報道された。一体、厚生労働省というのは、どういう基準に基づいて“記者会見の場”をセッティングしたのだろうか。もしかして、何一つ確認せずOKを出したのであろうか。せめて、その子の病院に確認するくらいのことはして良さそうなものである。何しろ、両親はその場にいなかったのだ。おそらく厚労省の担当者は“善意のみ”で対応していたに違いない。そうは言っても、やはり“全国民を巻き込む詐欺”となった事実は否定できない。今回は翌日に発覚したから、実質的な被害者は少なかった。これが或る期間継続され、それなりの金額が集まったところでホームページが突如削除され、本人が消えてしまえば“大掛かりな詐欺事件”に発展した可能性もある。普段、厳しく融通の利かない役所が“そういう時だけ”めっぽう甘いのは、あまりにも片手落ちである。
通常、政治家が“新党”を結成すれば、なんとなく一時的ではあっても“新鮮な雰囲気”が漂うものだ。ところが、今回の新党結成の記者会見は、そういう“新鮮さ”というものがまったく感じられな 続きを読む
単身者や核家族が多くなったことで、ペットを飼う人たちが増えている。犬や猫だけでなく、近年は“さまざまな生き物”をペットとしている例が多い。彼らのほとんどは、そのペットを「家族」とし 続きを読む
ときどき歴史上の人物が、歴史遺産的な事柄に対して貢献していた事実を知る。今回の貢献も、地味だが貴重な貢献と言える。ユネスコの「世界の記憶」国内候補として文部科学省が「三種の仏教聖典 続きを読む
人は最終的に“自分の居場所”を求めて生きて行く。どんなに恵まれた環境でも、そこに“自分が居ない”と思えば、その中で“倖せ”を実感することはできない。人は、本能的に“ここが自分の居場 続きを読む
歴史というのは、時として“逆戻り現象”を生み出す。日本は昭和初期(1920年代後半)の頃、結婚の7割以上が“お見合い”によるものであった。それが徐々に“恋愛結婚”が増えていって19 続きを読む
昔から「死人に口なし」というが、わたしは前から疑っている。ほんとうは死人でも“口がある”場合があるような気がするからだ。特に、殺人事件とか予期せぬ事故に巻き込まれるとかして亡くなら 続きを読む
作家の伊集院静氏が亡くなった。わたしがこの人に注目したのは、彼がまだ作家デビューしたての頃、たまたまその履歴に作詞家としてのペンネームがあり、その名の方で想い出す作品があり「おもし 続きを読む
きのう夕方、横浜に新しく出来た2万人収容できる大型ライブ会場で殺傷事件が起きた。ライブを視に来ていた40代女性が帰り際の通路付近で何者かに刺されたのだ。最初は気付かなかったというく 続きを読む
一時期、タレントの渡辺満里奈氏は“癒し系バラドル”のような存在で多くの男性たちから人気があった。それだけに“ネプチューン”の名倉潤氏との結婚は意外な組み合わせのような気がしたものだ 続きを読む
われわれはどうも誤解しているようだ。北朝鮮が“貧しく遅れた国”だという風に……。そう、誤解なのだ。もう北朝鮮は貧しくもないし、遅れてもいない。確かに、そういう部分も昔はあった。だが 続きを読む