世の中には「善い人」もいれば「悪い人」もいる。だから、仕方がないと言えば仕方がないのだが、せめて“ここだけ”には悪いことを持ち込まないで欲しい、と思う場所がある。例えば「子ども食堂」だ。もちろん「子ども食堂」というのは、家庭的に十分な食事など与えられない子供たちを対象とした「ボランティア食堂」のことである。東京板橋の「まいにち子ども食堂高島平」も、そういうボランティア食堂の一つだ。けれども、最近になって、ここを運営するか理事一同から「謝罪文」が出た。12月に不祥事が生じたためだ。どういう不祥事かというと、このNPO法人の前理事長が、ここで働くボランティア女性に対して“性暴力”を働き、その女性からの告発によって調査したところ“事実”であることが確認された。したがって前理事長を解任し、その女性に深く謝罪したうえで“新たなる出発”を誓うという内容である。何んともやりきれない謝罪文なのだ。基本的にNPO法人には“支援金”が出るが、たいていの場合にはそれでは不足で“持ち出し”を加えて運営している。現在の日本は、世界的に視ると“裕福な国”の一つとされてはいるが、その実態は平均すると決して裕福ではない。最近ではアジア諸国の方が経済的発展がいちじるしく、既に“追い抜かれている”かのような部分も少なくはない。近年は“ひとり親家庭”も多くなっていて、どうしても経済的な弱者に陥りやすい。そういう中で自発的に各地で続々誕生しているのが「子ども食堂」なのだ。したがって、ほとんどの場合には「善意」で働いている方達が運営している。どのNPO法人でも、運営という点になると少しでも“経営者”として経験を持っているような方を理事長にさせたがる。その方が対外的にも都合の良いことが多いからだ。したがって、中にはボランティアにはそんなに興味が無いのに、名前だけ貸しているような理事長も出てくる。そういう場合に、今回のような“善意を踏みにじるような行為”が行われやすい。この法人が実際にそうだったかどうか知らないが、少なくとも前理事長が、他の方達が居ないところで、そのボランティア女性に対して、予期せぬ形で“性暴力”に挑んだことは間違いがない。ボランティアというのは「信頼」で成り立っている世界なのだから、その「信頼」を奪ってしまうのは、何にもまして罪が重い。
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