私には娘が一人いる。今年25歳になっているはずだ。けれども、私はその娘から、一度も「父の日」を祝われた記憶がない。娘が9歳の時、私は離婚した。それ以降、娘と逢ったのは3~4回しかない。ここ10年は一度も逢っていない。もちろん「父の日」が来たからと言って、特別何があるのでもない。まあ無視された状態といっていい。私の離婚原因が“女性問題”にあったので、仕方がないといえば仕方がない。ただ初婚の妻から「あなたが予言していたように、知的で美しい女性となった」と何年も前にメールで告げられた。それだけだった。そういえば、私は娘が生まれる前、夢の中で4~5歳になった娘の姿を見ていた。あの頃、私たちには子供は出来ないかも…と諦めかけていたので、本当に“女の子が産まれる”か疑問だった。それも夢の中の児が“元気溌剌”抱き着いてきたので、そういう活発な子に育つか、大いに疑問だった。けれども、間もなく女の子が産まれ、明るく育った。小学生となっても毎日、私の身体に乗っかって来る“父大好きな子”だった。離婚後、最後に逢ったのは中学生の時で、それ以来は直接見ていない。まともな会話としては「最近、推理小説を読みだした」というので「子供向けでなく、大人の推理小説を読まなくちゃあダメ」と言ったのが最後になった。それが効いたのか、それ以降は学力が急激に向上したらしい。昨年も、私は自分の本が出来てすぐに娘へと贈った。もちろん、反応はない。今年も、私と娘には「父の日」は来ない。
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