歴史は徐々に塗り替えられる。特に近年は科学技術の進歩で“過去を遡る”ことが容易になった。その結果、これまで存在したかどうかわからなかったことが“証明される”とか、時代区分として正しいとされてきた年代が“覆される”ケースが多くなっている。このほど米科学雑誌『サイエンス』に中国と米国の共同研究による古代中国・黄河“伝説の大洪水”について、新たな証拠を発見、実際に大洪水が起きていたこと、それは考えられていたより数百年手前の紀元前1920年ころに相当すること、その後まもなく「夏王朝」が樹立されていたこと、それを成し遂げたのが伝説の「禹王」であったことなどが放射性炭素年代測定により証明された。つまり、わかりやすく言えば、古代中国の歴史は“少しだけ前にずれる”こと、けれども“伝説の禹王”は実在し、大洪水も存在し、治水工事の“偉業”も証明されたということになる。ちなみに“年代”はどうしてわかるのかというと、その地層に存在した“3人の子供の骨”の年代測定によって判明している。この測定法が進歩したことで、何千年前からの骨であっても、ほぼ正しい年代が測定できるようになったのだ。人間だけでなく、動物や植物の残存物からでも判別が可能らしい。昔の歴史教科書では「夏王朝」は“伝説の王朝”とされていた。「禹王」も“神話伝説上の王”とされていた。奇妙なことに、その後に成立した「殷(商)王朝」の人々でさえ、その“実在”を疑っていた。なぜなら「漢字」の元になる「甲骨文字」は殷王朝の人々の発明なのだが、彼らによる「禹」の文字は“爬虫類の象形”で描かれていたからだ。昔、ギザの大ピラミッドを“年代測定する”という研究プロジェクトがあった。その結果は、各石段の残留物から採取したのだが紀元前3800年代~紀元前2100年代まで含まれていて、ますます“謎”を深める結果になってしまった。定説では紀元前2500年頃のはずなのだが…。
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