1月, 2023年
2023-01-20
男女の“格差”というものが無くなり“多様性”が支持されている今日、この人は「その先端を行く人物」だったに違いない。なにしろ、37歳の若さで一国の首相に上り詰め、しかも、その就任後8か月目に“未婚のまま出産した”のだ。首相に上り詰めるのはともかく、未婚のまま出産というのは、日本人的な感覚からすると「大丈夫⁉」という気に、どうしてもなる。欧米では最近そういうカタチでの出産が多い。むしろ、そういう人達を“応援するような雰囲気”がどこかにある。そうでなければ、激務である首相を、その後も5年間継続できない。ただ正直、私は心配になる。出産後の5年半を国政に捧げたこの女性を、立派だとは思うのだが、母子の“絆”というか、つながりは大丈夫なのだろうか。実際、彼女アーダーン首相が辞任する理由の一つが「もうすぐ娘が小学校に入学する」という理由なのだ。果たして、これまで5年半“国”に向けてきた愛情やパワーを“我が子”に向けることで、母子の絆が取り戻せるものなのだろうか。また「パートナーとの結婚も考えている」というのだが、首相の「座」を自ら辞任する女性から“結婚”を熱望されて、すんなり受け入れることが出来るものだろうか。もし出来るのなら、どうして“出産する前”の段階で行わなかったのだろう。出産は“遠くで見つめ”ながら、その権威や収入を失った段階で、プロポーズを受け入れるつもりなのだろうか。彼女は決して「彼が結婚したがっている」とは言っていないのだ。なぜ、わたしが、このようなことをわざわざ書くのかというと、彼女の顔貌が、つまり“人相”が「その家庭運で苦労をしがちな相」をしているからなのだ。彼女はその年齢の割に眼の周辺の肉付きが良くない。凹んでいる。眉と目の間も狭い。こういう人は家庭的な苦労を背負い込みやすいのだ。したがって、条件を整えたら家庭的な幸福が掴めるとは限らない。37歳という若い年齢で“政治家としての最高峰”へと上り詰めた女性は、けれど涙をこらえながら「もう私には力が残っていない」と記者会見で話し、自ら首相の座を降りることを語った。その彼女に“家庭的な幸福を掴んでほしい”と誰もが思うが、運命は非情にも、過酷で難しい未来の舵取りを予告している。
2023-01-19
「占い」にはさまざまなものがあるが、その中で“文字を使った占い”に属する占いが、古代から伝承されている。たとえば「墨色占い」とか「測字占い」とか「卜占い」とか「究の字占い」とか「ヒエログリフ占い」とか……もう一つ、ここでお話しする「ルーン占い」も、その一つだ。このルーンというのは、古代スカンディナビア半島で生まれたとされている24個の文字だ。そして、文字発祥時から“占い”も同時並行で存在していたのではないか、とされている。ただ、これまでは、その最古の文字の起源が不明で「少なくとも西暦300年ころまでには存在していた……」とあいまいにされてきた。このほどノルウェーの古代墓地の発掘中に偶然、石板に記したルーン文字が出てきた。その部分の残存物から、西暦0年前後から250年前後に当たることが確かめられた。「ルーン」の起源がこれまでよりも後ろに“引き戻された”ことになる。もっとも、この文字の構成から考えて、紀元前まで遡りそうであることは容易に推測できた。古代エジプトの聖刻文字やマヤ文字や殷王朝の甲骨文字などと同じく“象形文字”的な要素が強い文字の場合は、たいていの場合は紀元前の産物であり、文字であると同時に“占い”的な要素が秘められている。そういう意味では“占い”と“文字”とは、切っても切れない関係を持つもので、近年、文字を使った占いが次々と消滅の危機にあるが、そうさせてしまってはならない使命をも感じている。現代人は「ルーン占い」などを“非科学的なもの”に感じるのかもしれないが、古代の文字には“それぞれに深い意味”があり、それは本能的にわれわれの潜在意識が把握している。だから、その占い時に“表出した文字”というのは単なる偶然かもしれないが、その人の潜在意識が予知している“未来”なのだ。ただ、われわれは多くの場合、その文字の意味するところを、古代人ほど的確に深く解しきれない。もっとも、そういう点で言うなら、タロットにしたところで、易占にしたところで、表出されたカードや易卦を的確に深く読み取るのには訓練がいる。さまざまな“文字占い”にも「光」が当たって、優れた占い師が出現して、再び古代のように“文字の精霊たち”が物語ってくれる世界が出現させられるようになっていく日は来るだろうか。
2023-01-18
わたしはどちらかと言うと“型に嵌まった人間”よりも“自由奔放な人間”の方に魅力を感じる。多くの人がそうではないかと思う。但し、それはあくまでも“最低限のルール”を守るとか“ぎりぎりセーフの枠内”に留まりながら……とか社会的な秩序を逸脱してしまわない範囲内にあることが条件となる。「占い」でもそうだが、一から十まで“伝統的なやり方”に沿ってではつまらない。時にはオリジナリティーを発揮するくらいの方が潜在的な能力を感じさせる。最近、人気のユーチューバーと呼ばれる人たちの動画をいくつか観て、それがたまたまそうだったのかどうか知らないが“言葉遣い”の良くない人が多いことに気付いた。さらにもう一つ“話し方”とか“対応の仕方”とか“人への気遣い”とか、そういう日常的な態度の良くない人が多いことにも気付いた。そういう方達が何十万とか何百万とかの支持者(登録者)を集めている。何となく心配になった。そう思っていたら「暴露系ユーチューバー」として人気のガーシーこと東谷義和氏が「逮捕目前なのではないか」という雑誌情報を読んだ。芸能人など有名人を対象として“裏情報”を流していた人物だが、現在はドバイに居住しているらしい。ただ警察からの事情聴取に応じる形で“一時帰国する”という。そして、それによって名誉棄損や脅迫罪、さらには威力業務妨害などの罪により逮捕される可能性が強いと指摘されている。この人などもほんとうに言葉遣いが良くない。それになんとなくの態度というか雰囲気というか、それも良くない。もう少し“普通”に話せないものだろうか。よく人を“小馬鹿にしたような態度”をするユーチューバーもいるが、どうしてなのだろう。YouTube動画というのは“幼い子供達”も観る可能性があるのだから、もう少し、社会生活や人との暮らしに支障のないような言葉遣いとか周りへの態度とかで行わないと、影響されやすい人達への見本にならない。特にガーシー氏などは国会議員になったのだから、その人間性も今後の“票を左右する”のだと気付いた方が良い。彼自身はむしろそういうアウトロー的な部分が“売り”なのかもしれないが、そこに“弱き者たちの叫び”が隠されていなければ、やがて単なるゴロツキに視えてしまうときが必ずやって来る。世間は、彼が思うほど愚かではないのだ。
2023-01-17
近年、欧米諸国では“不倫”や“浮気”や“セクハラ”を「許さない」風潮が強い。それが何十年も前の出来事であったとしても世間的な批判を浴びたりする。わが「日本」も、そういう意味では“欧米”と同様で、むしろ国民性として“潔癖感が強い”ので、欧米以上に、そういうことが批判対象となる。ところが、イスラム原理主義思想の強い国々では、未だに男性は「四人の妻」を持つことが許されていたりする。パキスタンも、そういう国の一つだ。先ごろパキスタンでは“60人目の子供”を授かった男性が話題となっている。この男性は現在50歳だが3人の妻を持ち、その合計で60人の子供の父親となっている。しかも、それで“終わり”なのではなくて、もっと、もっと、子供をつくりたいそうで、そのために「4人目の妻」を捜そうとしている。この国では宗教的に“4人目の妻”までは合法化されている。欧米諸国や日本のように「不倫」としての“相手”を隠す必要がない。もちろん世間からバッシングされることもない。そういえば今でこそ「デヴィ夫人」としてスカルノ大統領の「ただ一人の夫人」だったかのような扱われ方をしているデヴィ夫人だが、その当時は“第3夫人”だったはずだ。国の思想・宗教・倫理観が違えば「元気があれば何でもできる」で、4人の夫人を持つことも、60人の子供を持つことも、何ら問題ないのだ。もしこれが東京だったら、一人につき5000円の支援だから3000000円にもなる。実際、彼はそれなりに収入の多い仕事をしているが、それでも子供が多いので生活は大変らしい。それなのに、ギネスにでも挑戦するつもりなのか、まだまだ「子供を作り続ける」と息巻いているらしい。そして4人目の奥さんだが、自分で探すのではなく、友達に「だれかいないか」と協力を呼び掛けているらしい。もし、我が日本で“同じこと”をやったらどうなるか、想像するだけでも恐ろしい。おそらく世間からバッシングの嵐を受けるに違いない。だが、だが、今の日本ではそうなのだが、実は明治から大正の初期のころまでなら、さすがに4人というのは聴かないが“3人目の妻”までくらいであれば、所有している人達がいた。彼らはその妻たちを“2号”とか“3号”とか改造ロボットのように呼んだ。世間でも、それに合わせて「あの人の2号さん」とか「社長の3号さん」とかいう風な“呼び方”をしていた。そう“欧米の倫理思想”が身に付くまでの日本では、そういうことに対して“おおらかで寛容”だった。今日の欧米流「倫理観」が絶対とは言えないのだ。
2023-01-16
“夫の突然死”を描いた短い漫画だ。特別なストーリーがあるわけではなく、要するに結婚して十年の“普通の夫婦”がいて、初めての喧嘩をして「お仕置き」のため実家に戻り、さて“話し合い”と思っていた矢先に、夫が突然死をした……という内容を描いたものだ。それなのに、それだけなのに、この漫画が妙に「ココロに刺さる」として評判を呼んでいるらしい。わたしも読んでみたが、確かに“ほっこり”とするとても良い内容の漫画だ。何が良いのかというと、とくべつ何も“目立った部分がない”のが好い。つまり、あえて漫画として“盛っていない”のが好い。世の中というのは、最終的には“ふつうの人”だらけだ。みんな“ふつう”に暮らしている。そうして、たまにはちょっとしたことでケンカしたりもする。よく「顔を見ればケンカする」という夫婦もいるが、そういう人達は、この漫画では対象外だ。世の中の多くの夫婦は“まあまあ仲が良い”という感じだ。欧米人のように、いつも「愛してる」とかは言わないが、何となくそばに居て、それで“イイ感じ”の状態を保っている。なんとなく、相手のことを解っているから、次に何を言い出すか、何をやり出すか、何となくは解かっている。そういう日本人の“平均的カップル”を扱っている。それでも、たまにはケンカもする。そうして、妻の方は実家に帰ったのだ。あくまでも「お仕置き」のつもりだったらしい。十年間いっしょに居て、一度だけの喧嘩だから、間が悪かったとしか言いようがない。そして、その“居ない間”に夫は突然死をした。その衝撃と絶望と後悔を漫画に仕立てて発表した。短い漫画だ。それは、元々亡くなった旦那さんへの“贈り物”として描いた作品だからだ。だから、とくべつなストーリーなどいらなかったのだ。ありのままをほっこりと描いた。作者のせせらぎさんは本職は漫画家ではなく、作家であるらしい。だが、平凡な主婦とも書いていて、どっちが本当なんだかわからない。まあ、しかし、作家だとしても、高名な作家さんではなさそうだ。そうして、私がここで取り上げたのは、人の人生には“予期せぬ出来事”というものが起こる。そうして初めて人は「ああしておけば良かった」とか後悔するが、そんなことはみんなそうなので、別に後悔などする必要はなく「まあしょうがないや」と高をくくれば良い。そうして、遺されたものは過去など忘れたように“ひょうひょうと生きていく”のが良いのだ。
2023-01-15
通常は87歳と言えば“現役引退”している年齢だが、芸能人では働き続けている人も多い。小山明子氏もその一人だ。黒柳徹子氏の番組にゲスト出演して、コロナ禍において仕事が失われ“うつ病”を発症してしまった体験を話している。元々はカバーガールから女優になられた人だが、途中から映画監督「大島渚氏の夫人」として知名度を高めた。夫の介護のために女優業を犠牲としたからだ。その介護で疲れた時にも、一時的に“うつ病”となったが、やがて克服している。つまり、二度目のうつ病なのだ。今度も“克服した”ということで女優に返り咲いている。もう一方の小倉優子氏はグラドルとして人気を集め「ゆうこりん星」からやって来た……ということになっていたが、自ら完全否定して話題となった。その後に、結婚と離婚を繰り返した。二度目の正式離婚は昨年の夏だった。その少し前からTV番組の企画で「早稲田大学受験」という難関に挑むことになった。番組自体は途中崩壊してしまったのだが、本人はその後も勉強を続け“早稲田入学”をあきらめてはいない。さて、この二人の何が共通しているのか。実はお二人とも干支暦上では「癸」日の生れで、ホロスコープ上では水星と土星が“0度一体化”している。水星と土星が“0度一体化”しいている人は物事を突き詰めて捉えやすい。正確・精密な知識を求め、なんでも掘り下げて考えるタイプなので、うつ病などになりやすい。小山明子氏の方はギリギリ成立する“0度”なのに比べ、小倉優子氏の方は“完全0度”なので、より追求型となる。この追求型の性質は研究分野などでは大いに活かされる。また「癸」日の方は、今年は“比肩の年”となって自立。独立に適しているが、同時に“孤立しやすい”から注意しなければならない。受験との関係が深い2月は“傷官の月”となって、試験運には黄色信号が点滅している。その一方ホロスコープの方では、小倉氏はトランジットの土星が冥王星に120度、木星が木星に120度で“支援を受けられる形”が顕著に示されている。また小山氏の方も土星が出生時の金星に“一体化”して本来備わっている“仕事愛”が、87歳だがいっそう強まることになりそうだ。
2023-01-14
「日本」の“先行き”が一段と不透明になってきている。特に経済の部分だ。何しろ、為替市場が安定していない。昨年10月に「1ドル=151円」の“猛烈な円安”となって、世間もマスコミもこぞって「悪い円安」と叩いたが、今度は一転して急速に円高が進んでいる。今日真夜中の段階では「1ドル=127円半ば」と言った状態だ。この2か月余りで24円も「円高」へと逆進している。あまりにも不安定な動きで、これでは仮想通貨(暗号資産)とあまり変わらない。仮想通貨が“通貨”として普及しなかったのは、一つには“市場通貨(法定通貨)”としてはあまりに不安定だったからだ。昨年夏から今年にかけての「日本円」も、そういう点だけで言えば「変動が激しすぎる通貨」となっている。もちろんFX投資などで、この状態を逆手にとって“大儲けする輩”がいるのかもしれないが、世界経済の観点からはいろいろ支障が生じやすい。日本の場合には“輸入品”と“輸出品”がコロコロ値段が変わりすぎることになる。昨年10月、輸入品を原材料に使っていた製品や商品はことごとく値上げの対象となった。1ドル150円での輸入なら“値上げ”せざるを得ないではないか。ところが今度は一転して1ドル127円だ。そうすると値上げしていた部分を“値下げできるか”というと、それは難しい。また、いつ円安方向に進むかわからない状況では、とりあえず様子を見るしかない。同じことは輸出産業にも言えて、日本は相対的には輸出企業の方が多い。そういう企業は、これまで円安が進むことで“安い製品・商品”を広く海外へと輸出できた。それによって、輸出企業の多い「日本」は全体とすれば潤ってきたのだ。ところが一気に“円高”が進むと、これまでよりも“価格を上げて”販売しなければならない。技術力で優秀な「日本」は“良い製品を安く”販売できたのだが、円高が進むとそうはいかなくなる。しかも一気に進まれると、それに対応できなくなる。半年とか、一年とか、値段を据え置きにしなければならない製品も多い。だから“急速な為替変動”は困るのだ。しかも、それを作る一番の原因は「米国」や「中国」の動向なのだ。そのアメリカの金利やインフレ率がドル円相場に最も大きな影響を与える。また人口がもっとも多い中国の動向が“製造業”の未来を左右する。つまり、日本経済の行方は、そしてドル円相場の動きは、この両国に掛かっている。「日本」は自国とは関係ないところで「円」の動きを左右され、今後も激しく両国に翻弄され続けるのだ。
2023-01-13
日本人とアメリカ人とでは“さまざまな点で違っている”ので、これから述べる調査の結果がそのまま日本人にもあてはまるのかは微妙と言える。ただアメリカの心理学者が行った調査研究であるだけに、そのデータや内容自体は大いに信用できる。「なぜ離婚に至ったのか」という調査だ。既に離婚経験があるアメリカ人のデータなので、ここでは多少、日本人向けにアレンジしてある箇所もある。その10位は「宗教・思想の違い」これは日本でもある。宗教の違いは“生き方の違い”となるので、長続きしにくい。9位は「家族関係での問題」親兄弟や親せきとの関係が、二人の愛情とは無関係に結婚生活を脅かすことは多い。8位は「どちらかの深刻な健康問題」ここには“心の病気”も含まれる。7位は「家庭内でDV(暴力)があった」最近は夫側からだけでなく、妻側からのDVもある。アメリカの調査では23%が離婚原因だ。6位は「アルコール中毒や依存症」これも34%と多い。多分、日本よりも多いだろう。5位は「経済的な困難が生じた」貧困は家庭崩壊の引き金となるケースが多い。4位は「相手をよく知らなかった」これは“若すぎた”という場合と、交際期間が短く“知らな過ぎた”という場合が含まれる。3位は「衝突・喧嘩が多すぎた」これは57%で離婚カップルの半数以上は日常的に喧嘩している。2位は「浮気・不倫があった」これも59%と多い。逆に言えば、そういうことがあっても約4割は結婚生活を継続している。そして1位は「結婚生活を維持する“愛”が失われた」表現的には「モチベーションの低下」と記されているが、要するに“愛が失われた”ということだろう。確かに結婚生活には“愛の持続力”が必要で、長く暮らしていく中で徐々にそういうものが希薄になっていくことはある。アメリカでは離婚カップルの75%が「モチベーションの低下」という表現で、愛の持続力が徐々に失われていったことを認めている。日本人はアメリカ人ほど“愛の表現”をしないので、その点では“失われながらも”継続できるが、アメリカ人は“愛の表現”が判りやすいので、愛が失われての継続は難しいということだろう。もっとも、アメリカ人は“切り替え”が早い。昨日、別れたと思ったら、今日は出逢っている、ということで人生を謳歌していく。日本人は“過去を引き摺る”ケースが多くて、愛に対して臆病な男女が多い。
2023-01-12
世の中とは奇妙なもので、だれもが“好きな仕事”をやっているとは限らない。本当は嫌いなのに、さまざまな事情から、仕方なく行っている場合も多い。それなのに、嫌々行っている仕事がなぜか“評価されている”ケースは意外なほど多い。その逆に、好きで行っている仕事だから世間から“好印象で迎えられるか”というと、必ずしもそうではない。好きなのに、一生懸命行なっているのに、まったく評価されないという場合だってある。丁度、恋愛で“好きな相手”からは振り向かれないのに“嫌いな相手”からは追いかけられるのと、どこか似ている。ながらくTVで「笑っていいとも」後番組だった「バイキング」の総合MCを続けた坂上忍氏が“あの頃”を振り返って「大嫌いだったもん、あんな番組」とぶっちゃけている。もう番組自体が無くなったとはいえ、自らの看板番組をこき下ろすことは珍しい。元々この人は“本音を言う”ことで人気を得ていった人なので、そういう意味では正直な気持ちなのだろう。ただ彼だけではなく、過去に行っていた自分の仕事を振り返って「あんな仕事」と思うようなケースがないとは言えない。しかも、そういう仕事でありながら、高く評価されていたとか、人気を得ていたとか、それなりの立場にあったとか、そういうケースがときどきある。運命学的な観点から言うと、人の仕事には二種類があって“食べるための仕事”と“天命としての仕事”の二種類だ。多くの場合、嫌々でも“高い評価”を受けたり、或いは“一生懸命でも収入にならない”のは後者の方の仕事の場合だ。仮に、嫌々行っていたとしても、それが本人の“天命”として与えられていた仕事の場合、その人自体の“課業”としての結果がもたらされる。それは予想以上の高収入とか、大人気とか、地位名誉をもたらすこともあるが、逆に、世間からのバッシングや無反応や低評価をもたらすこともある。それらは“課業”として先天的に与えられている場合が多く、その“課業”をクリアした後には“大いなる成功”に変わるのだが、途中挫折してしまうケースも多い。したがって“天命としての仕事”というのは“食べるための仕事”に比べて波乱が多く、予期せぬ事態を招きやすい。それに対して“食べるための仕事”の方は、決して本人にとって“生きがい”や“やりがい”を感じられるものとは限らないが、少なくとも生活をしていく上では、無理なく与えられやすいし、継続もしやすい。この法則を理解していれば、少なくとも仕事で苦境に立った時、どうすれば良いのか、その答えを見つけやすくなるだろう。
2023-01-11
最近は「なにからなにまで揃っている」ということをウリにするホテルや宿が多い。それでは「何もない」というのは“最悪の宿”ということになりそうだが、これが意外にそうでもないらしい。「何もない」ならかえって中途半端にあるよりも、徹底的に“何もない”方がいい。その方が、それをウリに出来るからだ。つまり、現代のようにあらゆる面で“便利な日常”を送っている都会人に取っては、何もなくて不便な方が時代をスリップしたかのようで“癒し”につながる場合もある。私のように、少年時代を暗く貧しく不便な地域で暮らしていた者には信じられないが、街中の便利なところで恵まれた環境で育った人には、或いは大人になってからも都会から出ることなく、普段は忙しく合理的に働いている人に取っては、不便で何もないことが“大昔にもどった”ようで新鮮に感じられるのかもしれない。青森県のほぼ中央に位置しているのが「ランプの宿 青荷温泉」だ。ここは東京からだと新幹線と在来線を乗り継ぎ、その後は送迎バスに乗り、合計7時間かけて辿り着くような山間のひなびた温泉宿だ。携帯電話は圏外となり、スマホもパソコンも使えない。TVも自家用車も使えない。周辺には土産物屋や飲食店もなく、文字通り何もない。温泉風呂はほんとうは四つあるのだが、現在は二つしか使えない。灯りはランプのみなので、食事時などは何を食べているのかよく見えない。ランプの灯りは暗いので、読書にも適さない。結局、だれかと話すことくらいしか、時間を過ごす方法がない。だから自然と客同士が仲良くなる。ほんとうに不便で、ほんとうに退屈で、意図しなくても“非日常”を体験できる。そのせいなのか、外国人客が多い。こんなに不便で暗い宿なのに、外国人たちの多くは“それ”を求めて来るかのようで不満を漏らす人は少ない。今年の年末年始も満室だったらしい。黒石温泉郷にある宿としては、唯一の宿なので競合相手もない。電気のない生活というのは、確かに非日常で普段スマホから離れたい、という気持ちを持っていても、事実上それが出来ない人に取って“スマホから離れられる宿”として貴重なのかもしれない。ちなみに、ここは電気が通っていないのではなく、微弱なためトイレ以外では使用できないのが現状である。だからTVも観られない。おそらくだが“非日常”は最初の一日二日は愉しいかもしれないが、三日目からは「帰りたくなる」に違いない。だから、良いイメージを保つためにも、二日以上は泊まらないことだ。
2023-01-10
確かに「地球」は徐々に暮らし難くなってきている。それじゃあ「他の星に行って暮らそうか」って、SF映画じゃあるまいし……いや、現実の話なのだ。日本の宇宙開発を担うJAXA(ジャクサ)と鹿島建設が手を結び、もう一つ東京理科大学と清水建設が手を結び、着々と進められているのが「アルテミス計画」だ。名称はSF映画的だが、その内容は“架空話”ではない。2022年の11月からスタートしているアメリカも加担している本格的な「人類の月移住計画」への第一歩なのだ。もちろん、一部の“物好きな人たち”を別にすれば「月に暮らそう」なんて簡単に言える話ではない。何しろ月地表の“昼間の気温”は120度もある。とても普通の人が生きていける気温ではない。そして夜中になると今度は零下150度にもなる。地球上に、こんな“劣悪な環境”はない。我が地球は“人にやさしい”のだ。それでも「月に暮らそう」なんて、バカじゃないの、と思ったあなたは正しい。ただ「月」にはいくつかの「竪穴」があることが判っている。竪穴と言っても直径50mで深さも50mある“巨大な縦穴”だ。そういうものがいくつかある。その“地下空洞の中”であれば昼夜関係なく0度くらいを保っている。したがって「地底人」となることが出来れば、暮らせない環境ではない。もちろん、そこで暮らすためには“普通に暮らすための住居”が必要だ。そこで、その住居をどうやって建設していくか、どういう住居であれば問題なく暮らして行けるのか、そういうようなことを鹿島建設や清水建設は頑張って研究している。月で住居を建てるにはどうすれば良いのか、実際に作業するのは人間でなくロボットを使うらしい。つまり作業員のいないダンプカーやブルドーザーや振動ローラーなど、そういう普段マンションなどを建てる時に必要な作業を“無人の重機”が働き続けてくれる。したがって鹿島建設とか清水建設とかの“そういう現場の実態”を解っている人達が、研究者として加わらなければならない。計画では2030年になれば月面基地は完成するらしい。だから、大体20年後くらいになれば“住み始める人達”が出て来るのに違いない。まあわたしは居ないからどうでも良いが、普段から「手料理」などなくても平気で生きていける私は、案外、ロボットと仲良く暮らせるのかも……。
2023-01-09
“わからない事件”というのがときどきある。その事件は昨年11月26日エア・インディアの機内で起こった。ニューヨーク発ニューデリー行きAI102ビジネスクラスで、いつものように昼食が提供され、その後機内のライトが消され“静かな休息状態”が訪れる。暗い中で、一人の乗客がふらふらと立ち上がった。彼は泥酔しているようだった。やや揺れる機内は、それでなくても歩くのは難しい。泥酔状態の彼は、途中までふらふら歩いたがトイレに辿り着いたかのように、そこで立ち止まった。そうしておもむろにズボンのファスナーを下ろして一物を取り出した。何の迷いもなく、彼はそこに座って居た72歳の女性客めがけて放尿し始めたのだ。機内で出されたお酒をたくさん飲んでいる彼の放尿は勢いが良かった。女性はシートベルトをしている。一瞬のことでパニックとなり、何が何だかわからず、驚きと恐怖で混乱で大きな声を出すことも出来なかった。結局、目と目が合ったことで、泥酔していた男の意識が戻って“我に返った”かのような様子がうかがわれた。そして男は「頼む、告発しないで欲しい」と懇願した。被害者女性は精神的なショックが大きく、機内では騒ぎ立てることが出来なかった。その結果“放尿男”は、そのまま“雲隠れ”してしまったのだ。もちろん、被害女性は降りた後で警察に向かった。捜査の結果“放尿男”は米金融大手ウェルズ・ファーゴの副社長であったことが判明。事実の問い合わせを受け、会社側は直ちに連絡が取れなくなった副社長シャンカル・ミシュラ容疑者を解雇した。警察は彼の潜伏先となりそうな所を片っ端から捜索した。ところが携帯電話の電源も切られたままで、なかなか居場所が判明しなかった。けれども、ネット上での友人とのやり取りなどから足が付いた。彼の潜伏先は南部ベンガロールで実妹の家にかくまわれていた。こうして彼は“さまざまな容疑”をかけられ逮捕されたのだ。弁護側は機内の在り方や機長や乗務員にも問題がある……として争っていくらしい。もちろん、見知らぬ女性にオシッコをするのは言語道断だが、大それた犯罪ではないのだから、そこまで必死で逃げたりしなければならない犯罪だろうか。会社を首になり、世界中に事件が報道されて家族まで巻き込むことになって、むしろ“そのこと”の方が「恥ずべきこと」のような気が、わたしにはする……それとも彼は“ほんとうは酔ってなどいなかった”というなら、もっと根深い問題なのだが。
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