人間には「早熟型」と「晩成型」の“二種類”がいる。どちらかというと「早熟型」は“天才肌”の人に多く「晩成型」は“努力家”タイプに多い。後者の条件を見事に満たしていたのが「日本における最高齢スイマー」として、昨日亡くなられた長岡三重子氏(享年106歳)であった。なにしろ、水泳を習い始めたのが80歳の時だったのだ。普通の人だったら、もうスポーツを止めてしまう年齢である。しかも、この水泳は足腰のリハビリのために始めたもので、最初から水泳競技を意図して始めたわけでもない。若くして夫を亡くし、その後は40年間、ひたすら家業を一人で切り盛りしてきたらしい。元々が努力家なのだ。その傍らで、唯一趣味としていたのが能楽の舞台に上がることだった。それが足腰の故障で「水泳」に辿り着いたのだ。人間というのは不思議なもので、何が「縁」で紆余曲折があって“そこ”に辿り着くかは、実にさまざまで一様ではない。そこに「運命」の不思議さがある。彼女の場合も、いま振り返れば“辿り着くべくして”辿り着いたように感じられるが、通常、80歳になってから“自らの鉱脈”を発見するとは思わない。だから「人生に、もう遅いという時期はない」のだ。彼女の場合、その後はめきめきと頭角を現し、94歳の時には200mで“世界記録”を打ち立てた。また100歳の時には1500mを男女を通じて初めて泳ぎ切った。水泳競技におけるメダルの数は460個も得ている。こうして“充実した晩年”を過ごして後、106歳で天国へと旅立ったのだ。だから、人生というのは、わからないものなのだ。何が「吉」を生み出し、何が「凶」に繋がっているか、誰にも予測できない。但し、ここで重要なのは、気持ちの上での“切り替え”がきくかどうかだ。例えば、彼女の場合、若くして旦那さんが亡くなった時に、絶望して人生を投げ出してしまっていたなら、その後は孤独で憂鬱なだけの人生となる。ところが、子供たちを育てなければ…という使命感、家業を継続して行かなければ…という義務感、これらが彼女を支えたのだ。状況的には投げ出せなかったのかもしれない。その結果、40年間、働きづめに働いた。ただ、働いていたばかりではなく、趣味として能楽も続けていた。これが良かった。自分の“好きな世界”を持っていることは健康のためにも、生きがいのためにも重要なのだ。それが結果的に「水泳」へと繋がった。努力家である彼女は80歳という年齢など考えることなく、ひたすら泳いで、自分の記録を伸ばしていくことに“生きがい”を転じ始めた。その結果としての460個ものメダル獲得なのだ。よく「夢をあきらめるな」という人が居るが、私は「随時、夢や目標を変えていく」ことの方が、幸運な人生に繋がるような気がする。
TV番組ではよくあることだが、コアなファンを持っている番組の場合、変に“弄る”と、その番組全体が“おかしなもの”に変わってしまう。ナレーションが4月から変更となることが公表された「 続きを読む
昨年3月18日に、わたしは今の場所に拠点を移した。だからちょうど一年とちょっとが経過したことになる。正直、その前のところに引っ越した時、ここが「終の棲家」になるのだろう……と漠然と 続きを読む
日本から北朝鮮への水面下での交渉を、北朝鮮の金与正氏が暴露し、しかも岸田首相と金正恩氏が「会う予定はない」と通告してきた。通常、こういう水面下の交渉というものは“表に出さない”のが 続きを読む
最近、書店でいつの間にか人気沸騰している書籍コーナーがあるという。それも小学生の子供たちでいっぱいなのだ。「人気漫画」本かと思いきや、微妙に違う。科学を“漫画で教えていく”ストーリ 続きを読む
この人の話はいつも面白い。正しいかどうかはともかく、常に“危ないこと”を言うので、さまざまなところから締め出しを食らっているらしい。それでも“守り”に入らず、がん闘病に入っても、そ 続きを読む
わたしが“そういうこと”に対して疎すぎるのか、いまの時代的変化が“そういうこと”を行うように変わってきているのか、とにかく“大昔を行く私”には理解しにくいニュースが飛び込んできた。 続きを読む
数年前まで「何とかデフレを克服しなければ…」と言ってきた「日本」だが、いつの間にかインフレ社会が到来していた。入れ替わりのように「中国」がデフレに突入しようとしている。もちろん、イ 続きを読む
だれでも“依存症”の素質は持っている。アルコール依存症が一番わかりやすいが、それ以外にもさまざまな依存症が存在している。簡単に言えば、それがなければ“生きて行けない”のが依存症だ。 続きを読む
「世界幸福度ランキング」なるものが今年も公表された。それによると、去年よりも4つ順位を下げて今年の日本は51位となるらしい。だれがどういう基準で採点しているのか知らないが、1位には 続きを読む
多くの人たちにとって「えっ、そんなことで⁉」と思うようなことでも、本人にとっては“生きるか、死ぬか”のような出来事と言うのはある。ただ多くの人は一応、そういう時でも我慢というものを 続きを読む