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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「性器を見せろ‼」は20年後に1200万の損害金


最近の“裁判事例”は、いろいろ考えさせられることが多い。大阪市に住む51歳の女性が勤めていた病院を相手取り“1200万円の損害賠償”を求めた裁判が17日、被告側の病院が訴えていた女性に“和解金”を支払ったことで解決した。ただ、この裁判には「謎」が多い。現在51歳のこの女性は元々「性同一障害」であり、20代で“性別適合手術”を受け、戸籍上も「女性」となった。つまり、性別の変更を行ったのは30年近くも前だということになる。その後20年以上たって、被告となる病院へと勤めた。その時、病院側から同僚たちの前で「元男性である」と同意なく公表され、その際に「性器を見せるよう要求された」と主張している。但し、この点に関して病院側は否定している。こういう本人の同意なく、性自認や性的志向を公表することを「アウティング」と呼ぶらしい。正直、私は知らなかった。本来は「秘密の暴露」を意味する言葉らしいが、とにかく現代は、それだけでも“訴訟の対象”となる。もっとも、30年近い年月が経った今になって、その時のことを一方的に訴えたのも驚きであり、その当時であっても「性器を見せろ‼」という要求があったのだとしたら、即刻、訴え出ても良かった気もするが……。私が判らないのは、彼女は2020年2月に精神障害を発症して「労災認定」を受けているのだが、これまたその“侮辱”を受けてから7年も経っている。つまり、原告側の主張をそのまま受け入れるなら、性別変更してから20年ほど経ってから「元男性である」と公表され「性器を見せろ‼」と要求された。そして、その後7年経って、それが元で精神障害を発症したので“損害賠償金”1200万円を要求した、ということになる。もちろん、病院側は或る程度それを認めた結果として“和解金”を支払ったのだろう。「性器を見せろ‼」と要求するのもおかしいが、7年経ってから、それが元で「精神障害になった」という主張もどうなのか……。この種の“訴訟事”は、今後増えていきそうな気がするのだが、何十年前の例えば“冗談風のやり取り”とか“酒席での話”とか“皮肉としての一言”とか、いろいろな“うっかり発言”まで訴訟に出来そうな感じがして、なんとなく“今という時代”が怖い。
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