5月, 2023年
2023-05-31
2023-05-31
興味深い調査結果が出ていた。既に自分の家の中に「和室」を所有している人達へのアンケート調査で、その8割に近い人達が「和室があって良かった」という認識を持っているという。そして、その理由として一番多かったのが「やはり落ち着く」という回答だった。特に「畳の香りそのものが良い」とか「睡眠の質が向上する」とかいうものがあった。わたしは真新しい「和室」というものに入居したことがないので、畳の香りというものは正直よくわからない。子供時代、いつも畳のある暮らしだったが、真新しい畳ではなかったので、香りなどというものを嗅いだ記憶がない。次の“睡眠の質”が向上するというのも、正直、わたしには解からないが、真新しい畳であれば、そうなのかもしれない。このアンケートの中には“畳に布団”という“和風な暮らし方”を好む人の回答が多いような気がしたが、わたしの場合には“幼い頃の貧しい暮し”が想起されてしまうので、どうも“畳に寝る”ということ自体にトラウマが生じてしまう。何しろ、わたしには“6畳一間に6人で寝る”という原体験のようなものがある。だから「睡眠の質が向上する」と言われても、頷くことが出来ない。ただ、そういうことを抜きにすれば「子供の遊び場になる」とか「ゴロゴロできる」とか「転んでも怪我をしにくい」とか「下の階に響かない」とか「お昼寝部屋に良い」とか、それぞれに理解できる要素は多い。日本人は“胡坐座り”をする。それが畳というものに合っていることは間違いがない。欧米人は“胡坐座り”の出来ない人が多いので、そういう意味では、日本人にとって“落ち着きやすい部屋”が畳のある和室だということになる。若い人たちの中には“畳と障子の組合せ”をオシャレな部屋と感じる人もいるようだった。確かに、真新しい障子の部屋というのは“和の雰囲気”が出ていて、襖も本格的なものは観ているだけで美しいものだ。しかも、そこには或る種の“落ち着き”と“癒し”効果とがある。だから考えてみると、立派な畳や襖や障子や柱や中庭なども含めて、トータルでの“立派な和風建築の部屋”であれば、まちがいなく落ち着くし癒し効果があり、睡眠の質も向上するに違いない。だから、これは一概に“すべての和室”を一律に評価しようとすること自体がナンセンスなのかもしれない。
2023-05-30
一時期、女性誌やTVなどで人気の高かった「しいたけ占い」が無くなるらしい。雑誌の休刊に合わせて8年半に及ぶ連載を終えるという。これを連載していたのは占い師の「しいたけ.」氏であるが、個人的な鑑定はしていないようなので、占い師そのものも“お休み”ということなのか、よく解からない。こういう執筆だけをしている“占い師”の方が日本にはたくさんいる。俗にいう「占いライター」と呼ばれる方達だ。そういう方達の中には、実際に“占い鑑定士”としても活躍される方もいれば、書く方専門で有名占い師の“ゴーストライター”的な方もいる。「しいたけ.」氏の場合は、自らの名前を出していたが「しいたけ.」というヘンテコリンな名前だった。わたしは最初“しいたけ”の形か何かで占うのかな……と思っていたら、何のことはない、ふつうの12星座占いだった。それなら何も「しいたけ占い」などという名称を付ける必要はないと思うが、その方が読者に“新鮮な印象”を与えるためであったからかもしれない。その目論見は見事に当たって、女性ファンが急増した。それは多分、この占い師の方が自ら述べているように「ネガティブなことを書かない」方針が受けたからだろう。近年の女性雑誌の占いは、この方針が徹底されている。なぜか今の女性たちは“リアルな鑑定”を好まない。自らに対する“応援メッセージ”や“癒しのことば”のみで構成された“占い文章”を求めているらしい。私に言わせると、そんなものは「占い」ではない。そういうものを求める方は「占い」などに縋らなければ良いのだ。ただ確かに現代は“歌の世界”などでも抽象的な“応援メッセージ”の歌がやたらに多い。いってみれば誰にでも当てはまるような“歌詞内容の歌”が大ヒットしたりする。それは本来の芸術作品とは異なる。もちろん、そういう世界があっても良いが、そういう世界しか認めないのは困る。それではまるで“ヤラセの格闘技”で、正義の味方は常に勝利する方程式にのっとっているかのようではないか。だが現実にはそうなっていないから、みんな苦悩するのだ。そして、だからこそ“未来がどうなっていくのか”知りたいと思うのが本来の姿ではないか。少なくとも私は、そういう“未来が見えない占い師”にはなりたくない。選択の余地はいろいろあって良いが、さまざまな場合の“行く末”を見通したうえで「選択させる」のが占い師の役割なのだ。
2023-05-29
近年、インターネット通販の勢いはすさまじい。今や利用していない人の方が“珍しい”とまで言えるようになった。利用者が多くなると、それに伴なって増えていくのが「未使用返品商品」と呼ばれる品物だ。利用者の手元に届いたのだが、何らかの理由から、使用せず“そのまま返品されてくる商品”だ。数多く利用していれば、必ず、そういう品物が出てくる。たとえば、本来なら3日後に使用するはずの商品で“2日後に届く予定”となっていたので購入したのに、風水害などあって商品が遅れてしまったような場合、使用するはずの日を過ぎてしまえば“必要がないもの”に変ってしまう。この“到着予定日”というのはなかなかに曲者で、海外から届けられる商品などでは“遅れて届く”ことなど珍しくない。総じて通販の場合、実物は当たり前の話だが、手元に届くまでわからない。画像で見る限りは美しかったのに、実際の商品は色合いや素材が思っていたものと“大きくかけ離れている”というケースも多い。さまざまな理由から、返品されてくる商品は意外なほど多いのだ。メーカー側としては、そういった商品を“再販”するより“破棄”してしまった方が安くつく。そこで、そういう商品を一括購入して「半額に値引きする形で商品とする」という方式の店舗を展開しているのが磯遊晋介社長の「半額倉庫」だ。最初の兵庫1号店から始まって現在まで全国に14店舗に拡大するまでに至っている。この勢いは今後もおそらく止まらない。なぜなら日本国内において経済的な格差がこのところますます大きくなってきたからだ。更にインフレ的に商品の価格が徐々に上がりつつある。そういう時代にあっての「全品半額」は、大いなる庶民の味方として受け入れられる可能性が強い。ここにあるのは決してリサイクル品ではない。すべて店舗販売されてきた未使用の商品ばかりなのだ。それを正価の半額で売る。もっとも通販客が「不要」とするものの中には、実際に“役立たないもの”なども含まれている。通販では“とりあえず売ってみる”ような場合もあるからだ。経済の“二極化”が進む時代には、高額商品と“極端に安いもの”のどちらかが売れるのだ。
2023-05-28
中国の北京など全国4カ所で「無人タクシー」が急増しているという。このあいだまで“実験中”だったと思うのだが、もはや現実の公道を「無人タクシー」が走る時代となったのだ。今のところは主要都市のみ限定のようだが、2025年迄には都会だけでなく全国的にも普及させたいと意気込んでいる。アメリカの方が実験段階では早かったような記憶があるが、いつの間にか中国の方が先を越したということだろう。もっとも、事故の危険性など、さまざまな点でまだまだ課題は多いはずだ。それでも、とにかく実用化してしまった後で、細かな問題には対処していこうというのが中国のやり方だ。もっとも、この「無人タクシー」に採用されているのは我が日本のトヨタの車である。つまり、トヨタの「レクサス」なら安心という中国人の信頼がある証明ともいえる。もちろん、トヨタ側としても公道での使用で、さまざまな問題点などどこよりも早く把握できるので全面的に協力している。それに中国の市場は大きい。車産業にとって今後も重要な販売網であり続けることは間違いない。それに、牛が歩いているインドでは怖くて実験できないだろう。実際に「無人タクシー」を利用しようとする場合、事前に専用アプリで「呼び出し」「目的地を設定」しておかなければならない。したがって、ふらっと「タクシーに乗りたい」と利用できる段階にまでは至っていない。中国の場合、国土が広く“長距離目的”も多いはずなので、そういう意味から言えば「無人タクシー」は価値がありそうな気がする。ただ日本の場合は、道路も狭いところが多く、近距離間の移動に使われるケースも多い。そういう国内事情を考えると、必ずしも、すぐ普及していくとは考えにくい。それに日本人の場合、タクシーは“親切さ”や“身近さ”や“話し相手”としての役割を担うこともある。そういう気配りとしてのタクシー利用者がいる限り、全面的に「無人タクシー」への切り替えは進みそうもない。ただ国際都市としては徐々に“そういう方向”へと進まざるを得ないような時代が待っているに違いない。そう考えると、十年後くらいにはさまざまなところで外人観光客など載せている「無人タクシー」が急速に普及していく可能性も大いにありそうだ。
2023-05-27
日本の株価が急騰している。それも、全体的に上昇しているのではなく“半導体関連の株価”だけがいっせいに急騰しているのだ。実は日本における純粋な“半導体企業”はそれほど多いわけではないが、本業は別だが「半導体材料なども扱っている」といった一部関与している企業が意外なほど多い。だから、そういう意味では日本における半導体関連企業のすそ野は広い。その広義の意味での半導体関連の株価がここ数日いっせいに値上がりしているのだ。その結果「日経平均」の数値が押し上げられ、あっという間に3万円台が定着してしまった。明らかに、この勢いは80年代後半の日本のバブル以降では2000年の「ネットバブル」や2013年の「アベノミクス」以来のものであって、海外勢が加担し始めている。もしも、この勢いが続くなら、日本国内に本格的なバブルが到来する可能性もある。もちろん、株価上昇には偏りがあって、取り残されていく株も多いし、現実の社会でも「格差の拡大」が大きくなっていく可能性は強い。それでも、とりあえず、経済的に低迷し続けてきた日本が、予期せぬ形で「半導体バブル」を生み出し、全体的に上昇していくための“足掛かり”的なものを得たことは事実のようだ。何よりも良いのは、海外勢が後押しをしてくれる可能性が強いことである。わたしは早い時期に“この状態の可能性”をここで記したが、今からでもというか、今からが本番というような状況にあるので、あえて追記しようと思ったのだ。今年、日本では「熊本」と「千歳」という南北両方の地域で“半導体企業の母体”が本格的に始動していく。つまり、現在の株価は、この事業をも見据えて“先取り的な形”で上昇し始めているのだ。もちろん、その発端はアメリカの半導体企業の予測見通しが“大幅に上方修正された”ことにある。日本の半導体企業の多くは24年3月期の見通しを下方修正してきた。したがって株価も下落局面にあったところが多い。それだけに逆方向へと一気に駆け上がり始めている……というのが現在の状況なのだ。もともと近年の日本は海外勢から「相手にされない状況」が続いていた。少子化で将来的見通しとして経済が活況を呈することは難しいと目されてきた。けれども、少子化対策にも本腰を入れることが決り、円安効果もあってインバウンド観光の復活が確実となり、さらに半導体など輸出企業の繁栄と、消費の面でもデフレからインフレへの脱却が見えてきた今、日本経済全体が押し上げられていく“兆し”は株価上昇で拍車がかかる可能性もある。前にも述べたが、日本人の多くが「日本株」を買い出した時、そして欧州だけでなく、アジアやアメリカからの資金も「日本株」に向かい出した時、まちがいなく「日経平均」は4万円台~5万円台に乗せていることだろう。
2023-05-26
立憲民主党から立候補し当選していた東京足立区の区議会議員・和田愛子氏が25日「議員辞職」を申し出た。既に立憲民主党の方は“除名処分”となっている。何をしたのかというと、偽ブランド品を販売したとして警察から書類送検となっていたことが判明したからだ。もっとも、彼女はその方面の業者でも何でもなく、ただ単にネット上の“フリマアプリ”を利用し個人的に売っていただけに過ぎない。その利益たるや、僅か2000円余りなのだ。だから、そういう意味では、せっかく区民の方達5000名以上に投票していただいて、やっとギリギリ当選したばかりなのに、その職を失うことにもなった。だが、何と言っても政治家は“法律を作る立場の仕事”をしている。たかが2000円の利益ではあっても、法律を作る側に立とうとする人間が、法律を破って不当な利益を得ていたのでは議員として踏みとどまることはできない。おそらく、本人の中では「ちょっとした出来心」に過ぎなかったであろう。もし、本気で行おうとしていたなら、もう少し高額のバッグで数十万円の利益は得られていたはずだからだ。「ちょっとだけ悪いこと」の意識で「ちょっとだけ儲けさせてもらおう」という意識が、最悪の結果をもたらしたともいえる。同時に、立憲民主党から立候補する議員たちは、そんなにお金に窮しているのだろうか。「2000円でも利益になれば…」と考えるような暮らしの人たちが集う政治家集団なのだろうか。そう思われないためにも、事件発覚で“除名”や“除籍”にすれば済むという話ではなく、もっと根本的に自分の政党から立候補させるのであれば、そういう“みみっちいこと”を考えなくても済むような豊富な資金を与えて政界へと送り出すべきではないのか。そうでないと、仮にこの政党が政権を担ったとしても「日本国」が将来的に豊かになっていく気がしないではないか。さまざまな主張や主義も大切だが、その根本には“豊かな暮らし”が視えていなければならない。近年、この政党はますます弱体化しているように思えるが、経済的にも豊かにしていけるような対策も持つよう方針転換していかなければいけない。少なくとも僅か2000円の利益で、5000人の有権者たちを裏切ってしまうような人物を生み出してはならない。
2023-05-25
誰であっても、どうしようもない状況に陥った時には「救い」を求めるしかない。けれども、その“救いの求め方”によって、結果が違ってくることがある。コロナ禍の状況でも、そういうケースがしばしば見られたが、人間、窮地に陥った時には「必死に縋りつく」のがいちばんなのだ。そうすれば、誰かが何とかしてくれる。少なくとも、その可能性はある。朝日岳山頂を目指して登山した男女二人が5月8日に遭難した。強風25メートルの中で1800mの広場付近までは何んとか辿り着けたのだが、そこで女性の方が身動き出来なくなってしまったのだ。仕方がなく男性の方が119番通報をする。ところが強風が強まって山岳救助隊も現場にまで辿り着くことが出来なかった。夜になって二次遭難が起きてはいけないので、とりあえず、その日の救助は見送りとなった。それを電話で伝えた時、女性の方が「どうすればいいんですか」と声を震わせた。その声が桜庭警部補の耳に残った。もしかしたら明日まで持たないかもしれない。そういう予感が走ったのだ。そこで桜庭警部補ら3人だけは、風邪が収まってから再度のチャレンジをしたい旨、山岳警備隊本部に申し出る。無理をしないことを条件に許可が出た。それとは別に、遭難した男性会社員は宿泊先の山小屋旅館にも電話を入れていた。その旅館の館主が“このままでは不味い”と不吉なものを憶えて、アルバイト従業員を誘って山に向かった。こうして、それから1時間後には遭難した男女の元に辿り着き、用意していった毛布や飲食物などを提供した。そして、そのあとになって桜庭警部補なども現地に到着する。そこで本格的な救助用テントで朝を待つ形を取った。こうして民間と救助隊とのリレーによって若い2人の命は救われた。わたしが思うに多分、この日遭難した二人はあまり“山登り”など慣れていない方達だったに違いない。ベテランであれば遭難するほどのこともない状況でも、初心者は命を取られたりする。ただ必死になって救助を求めれば、必ず、救いの手は差し伸べられることが多い。人生上の出来事でもすべてはそうなのだ。恥ずかしがったり、茫然自失となったり、右往左往するのがいちばんいけない。各方面に救いを求めながら「運を天に任せる」という姿勢がいちばん良いのだ。
2023-05-24
ときどき「わからない事件」が起こる。神社内の賽銭箱とか竹筒とかを蹴ったり壊したりして器物損壊容疑で逮捕されたガンビア共和国籍の男がいる。無職のママドゥ・バルデ容疑者(29歳)は現在のところ、その目的などについて述べてはいないので、ハッキリとした動機は不明だ。ただ熱烈なイスラム教徒らしく、礼拝用の服を着て神社にやって来ている。そうして社内に居た女性に対して「イスラムのアッラーしか神はいないんだから、ここで祈るのはやめろ」とわめいていたらしい。そうして手当たり次第に神社の賽銭箱などを壊そうとした。要するに、日本の神社というものに対して人々が信仰して祈りを捧げている姿が許せなかったらしい。ただ、神戸は「日本」国内であるし、日本古来からの「端丘八幡神社」があって、何ら問題があるはずもない。それに、誰も日本のイスラム教徒が通う地元モスクへの出入りを制限していない。それに対しての信仰者たちを批難もしていない。それなのにガンビア国籍の容疑者は、いったい何が許せなかったのだろう。もしかすると、無職なので就職面接で“イスラム教徒”であることを理由に採用されなかったことなどがあるのか。それならば、まあ、神社に“一方的な恨み”を抱くのも解らないではない。或いはイスラム教であることを理由に、好きな女性から拒絶反応を食らったのか。その場合も、まあ、なんとなく“憂さを晴らしたくなる”気持ちは理解できる。日本国内で日常においてイスラム教の礼拝用の衣服を身に付けていると、若い人の中には勘違いする人がいるかもしれない。つまり彼を“女装者”ではないかと勝手に見立てて“後ろ指を指す”などのことがあった可能性もある。要するに、何かしら直接的な原因はあったのだろうが、そうだったとしても、神社内に入って来て賽銭箱などの器物を損壊して良い、という理由にはならない。だいたい、ここはアフリカではない。イスラム教徒は少ない。それに日本人は一日に5回も礼拝しなければならないイスラム教になかなか馴染めない。アッラーしか神はいないんだから……と決めつけないで欲しい。日本には天岩戸に隠れている「恥ずかしがり屋」の神様も居るのだ。だから神々の謡曲を奏上して「ひょっこりはん」のように顔をのぞかせてもらうのだ。
2023-05-23
最近、各地でクマ出没のニュースが多い。春はクマが出歩きやすい季節だからだ。それらのニュースの中に、映像と共に室蘭市天神町での目撃情報があった。最初はなにげなく聴き流したのだが「おやっ」と引っ掛かった。そういえば、天神町というのは若い頃に私が暮らしていた町ではなかったか。そうだ、札幌に出る前だから20代後半~30代前半まで確か5年余りを「天神町」のマンションで過ごしたのだ。そうだ、あの部屋は今と同じくらいか、もしかするともう少し広いくらいの間取だった。なぜならほんとうは独りではなく、婚約中だった女性と一緒に暮らす予定でいたからだ。ところが実際には婚約は破棄になった。事情はここに書けないが、わたしは崖から突き落とされたような心境の中で日々を過ごした。その反面、ここに居た時、作詞の方で賞を受賞し、ノンフィクションの方で賞を受賞した。それらとは別に、ある出版社とは出版契約も取り交わしていた。ひと月に二冊ずつ出版していきたい、という話だったので勤めていた会社を辞めた。ところが結婚と同じく出版の話も、その直前になって契約は破棄された。こうして、私はすべてを捨て、ゼロから再出発すべく、札幌へと出たのだった。そういう“あまり想い出したくない記憶が詰まった”天神町にクマが出没しているらしい。懐かしいのか懐かしくないのか、よく解からないが、とにかく私のルーツともいうべき町であることに間違いはない。室蘭では他にも知利別町や中島本町にもクマが出没しているらしい。そういえば、わたしがあのマンションに入居したのは部屋が広くて新しいということもあったが、もう一つ「天神町」という町の名前自体が気に入っていたからだ。何となく“神が降り立ってきそうな町”に思えたのだ。実際、風邪をひいて寝込んで時ラジオから流れて来た「歌詞募集」に応募して大賞を取った。そのあと雑誌が募集したノンフィクションミステリーで優秀賞を取った。だから“少しだけ”神様は降り立ってくれたのだ。その後札幌に出たが、その札幌では室蘭と並行するように西区西野、南区白川、南区南沢、中ノ沢、藤野などでクマの目撃例が多い。クマはアイヌの守り神(⁉)なのかもしれないが、どんどん住宅街に迫って来るのに、大きな声で「コンニチワ‼」と両掌を突き出すことはできない。
2023-05-22
今回のG7の招待国として参加した韓国大統領夫人である金建希氏と岸田首相の裕子夫人との“お好み屋”における公開写真がとても好い。こういう外交的な要素の強いツーショットというのは“ヤラセ感”が強い感じで写っているのが通常だが、今回のツーショット写真にはそれがない。ごく自然な雰囲気の中で両者が“笑顔を向けている”よう写っている。考えてみれば、久しく日本と韓国の間にはこういう“微笑み”がなかった。お互いが“意地の張り合い”をしているような“気まずい雰囲気”があった。それらを変えたのは“両国の歩み寄り”であり、その成果ともいえるものが、今回の両国のリーダー夫人同士の“お好み屋でのツーショット”となったような気がする。大統領夫人である金建希氏はなかなかの美貌であるが、韓国におけるインフルエンサー的な立場にあるとも言われ、その影響力は大きい。そういう女性が日本にやって来て、今回の場合、岸田首相、尹大統領、裕子夫人、金建希夫人の四人で並び、韓国人原爆犠牲者慰霊碑に献花した。この光景は尊い。韓国人の中にも原爆の犠牲者はたくさんいたのだ。四人並んで献花したことが何よりも“日韓の雪解け”を告げている。争って良いことなど一つもない。この事実を、世界に、とりわけ“ロシア&ウクライナの両国首脳”に見せるべきなのだ。そして、いつかは、この四人だけでなく、中国の習近平首席とその夫人も一緒の“6人セット”で「靖国参拝」が出来るように進化させていくべきなのだ。広島で生まれ育った裕子夫人は、お好み屋は“我が領域”ということで、その成り立ちなど説明しながら建希夫人に振舞っていたという。二人は、それまでに“鯉のエサやり”も一緒に行い、瞑想体験も一緒に行い、蒔絵体験も一緒に行い、無理せずとも親しく話せる雰囲気が整っていた。こういう形で外交を自然な雰囲気で上手く進めていくことが、これからの「日本」には必要なのだ。そういう意味から言えば、岸田首相はその行動力においては、世界のリーダーたちに引けを取らない。岸田氏が首相官邸で暮らし始めた時、この官邸で長く暮らすようになっていけば、もしかすると「大物に化けていく可能性」を私は予見していたが、実際、長期政権となればそうなっていく可能性は十分にある。そして、その鍵を握っているのは裕子夫人かも知れないのだ。
2023-05-21
6月から電気料金が値上げされるそうだ。それは前々からわかっていたことで別にどうこういうことでもないが、問題は“その中身”にある。なんと、暮らしている地域によって値上げ幅が異なるのだ。もっとも“少ない値上げ幅”なのが「東京電力の地域網」で14%の値上げ。この程度であれば、まあ許容範囲と言えるだろう。ところが他の多くの地域は20%以上の値上げだ。特に大きいのが「北陸電力の地域網」で42%の値上げ、次いで大きいのが「沖縄電力の地域網」で38%の値上げとなっている。電力会社が申請した地域はいっせいに値上げされるわけだが、この地域差はあまりに大きい。電力会社が異なるのだから仕方がない、と言ってしまえばそれまでだが、それにしても42%の値上げというのは異様としか言いようがない。欧州の一部で、これと似たような“値上げ幅”があったような気がするが、我が日本で、これほどの値上げになるとは驚きでしかない。近年、沖縄も北陸(金沢等)もインバウンド観光が盛んだ。したがって、そういう意味では今後インバウンドが本格化することで地域的には多少潤うのかもしれない。けれども、一般の方達にとって、いきなり42%の値上げは影響が大きいに違いない。ところが、どういうわけかマスコミ関係でも、このニュースをそれほど大きくは扱っていない。少なくとも全国放送ではそうである。考えてみると、日本のニュースというのは東京・大阪がメインだ。北陸というのは、実質的には富山県・石川県・福井県の3県で、そのどれもがそれほど発信力の大きい県ではない。沖縄の場合は、本州そのものに声が届きづらい。それ以外の地域は大体20%台なので、北陸や沖縄ほどの影響力は無いと言える。もっとも、たとえ20%でも“その業種・業務”によっては多大な影響を受ける分野もある。普段から電気・電力というものが仕事・業務に直結しているような分野では、その影響は計り知れないのではないだろうか。もちろん一般家庭であっても、大型家電を多く使用している家庭、沖縄のように日頃から気温が上昇しやすくエアコンが欠かせない地域、逆に北海道のように冬場の凍結を防ぐために電気を欠かせない地域、夕方から夜にかけての仕事や勉強で通常家庭より電気使用度が大きい家屋など、さまざまな事情から電気使用量が欠かせない人々は多い。北陸や沖縄には国会における有力政治家が少ないような気もするのだが、それも大幅アップに多少影響しているのではないだろうか。
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