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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


大統領は俳優やボクサーより「独裁者の長男」


世界が混とんとしている中でも、わが日本では若者たちの政治への関心度は相変わらず低い。そこへいくとフィリピンでは若者たちの政治への関心度はきわめて高いのが興味深い。その若者たちの多くが、9日に行われる大統領選挙で、かつて長期独裁政権を誇った故・マルコス大統領の長男であるフェルディナンド・マルコス元上院議員を熱狂的に支持する。同じく大統領選挙に立候補している“現副大統領”や、“元プロボクサー世界王者”や、“元俳優マニラ市長”よりも、元独裁者の長男が良いというのだ。前大統領ドウテルテ氏は「麻薬撲滅戦争」を掲げて次々に麻薬密売人たちを摘発したが、その一方、強引捜査で多数の犠牲者も出してきた。一応、その継承を誓っているのが故・マルコスの長男なのだ。いまのところ大差でリードしているので、マルコス氏が大統領となるのは間違いがない。一時期、あれだけ世界的にも注目を浴びた独裁政権で、その腐敗ぶりがマスコミの注目を浴びた大統領だったが、それは父親で「息子に罪はない」という考え方のようだ。フィリピンというのはアジアでは珍しい“キリスト教国家”である。別に“国教”としているわけではないが、国民の大多数が熱心なカトリック教の信者だ。そのためか「罪」というものに対しては、総じて“寛大”な傾向を持っているよう私には視える。麻薬密売だけでなく、闇取引とか、闇商売とか、賄賂とかが暗黙的に継続されやすい。私は昔フィリピンへ一人で行ったとき、タクシー料金ひとつでもケンカ腰で交渉する女性に驚いたことがある。「金を持っているとみると、いくらでも吹っ掛けて来るから、喧嘩腰でないとタクシーも乗れないの」と笑っていた。その一方で、誰かが困っていると言えば、知人・友人がこぞって援助の手を差し伸べようとする。近年のマニラなどは大都会で、かつてのフィリピンではなくなりつつあるが、それでも“過去の腐敗”を知らない若者たちから高い支持を得て大統領になる「独裁者の長男」は、どのような国家へと自国を導いていくのだろうか。
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