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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「注意書き」が“逆効果”だった清掃員の失敗⁉


わたしは最初、それが起こったのは日本だとばかり思っていた。まさかアメリカで“そういう出来事”が発生するとは考え難かったからだ。けれども、それはアメリカで起こった。それを知って、何となくホッとしたというか、アメリカ人にも初歩的な勘違いや「親切心が仇になる行為」をする人物がいることで、妙な安堵を覚えた。レンセラー工科大学の化学生物学研究センターがその舞台だ。ここにはK・V・ラクシュミ教授による研究資料が保管されている。研究資料は特殊な装置の中に保存されていて、常にマイナス80度が保たれるようになっている。この温度から大きく外れると保存資料は破壊される。したがってマイナス78度やマイナス82度になると、そのことを知らせるビープ音のアラームが鳴る仕組みになっている。その出来事が起こった3日前に警告音としてのアラームが鳴った。そこで教授が調べると、気温そのものには問題がなく、ビープ音のアラームが故障していることに気付いた。すぐ修理させようとしたのだが、担当者は忙しく、一週間後でないと修理に来られない、とのことだった。そこでその間に万一のことがあってはいけないので「注意書」を貼ることにした。そこには<修理中のためビープ音が鳴っています。移動させたりプラグを抜いたりしないでください。このエリアの清掃は必要ありません>と書かれていた。仮に、もし誰かが入って来てビープ音を聴いたとしても、これを読めば大丈夫だと思ったのだろう。仮に清掃員が入って来たとしても、このエリアは必要ありません、と記すことを忘れなかったので万全かに思えた。ところが、契約を結んでいる清掃会社のスタッフは、いつも通りに入って来て、貼り紙を観たが読むことなどはなく、清掃に掛かった。そうしているうちにビープ音に気付いた。これはただごとではない。もしかして、自分がないかをどけたりして音が鳴り出したのか。いや、電源に問題があるのか。あちこち触ってみたが変化はなかった。そこで、そのまま出て行ってしまった。ところが実際には重要なブレーカーを切っていたらしく、温度はマイナス32度まで下がってしまった。当然、そこにあったすべての研究資料は破損された。「注意書」は役に立たなかった。いや正確に言えば「注意書」が眼に入ったから、早くアラームを止めるようにしなければ……と清掃員は焦ったのだ。何も記していなければ、むやみに触ったりしなかったかもしれない。大学側は清掃会社に対して賠償責任を提訴する予定だが、当の清掃員にはまったく反省の色はないという。
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