あらゆる時代には「その予兆」というものがある。そういう意味で注目すべき記事がアメリカから発信された。最近、アメリカでは“都市住宅の高騰化”という要素も加わって、大都会そのものではなく、大都会の郊外に位置する街にミレニアム世代(1982年頃~2003年頃出生した世代)の若者たちが、大挙移住し始めているという。ただ単に移住するだけでなく、「住む、働く、遊ぶ、育てる」のすべてを“徒歩圏内で出来る街”へと作り替えようという動きが活発化しているのだという。そういう街づくりを指す“オシャレな郊外”という意味「ヒップスタービア」という“造語”が定着しつつある。カリフォルニア州サンタクララやマサチューセッツ州ブルックラインなどが、その代表的な街で急速に“ミレニアム世代の街”に変貌しつつあるらしい。こういった動きはしかし、アメリカだけのことではない。日本でも、大都市郊外に位置していて、そこに暮らしている人たちの高齢化が進み、少子化のため“空洞化が進んでいる街”が一挙に増え始めている。もし、長期的な視点に立って、新たな“街づくり”を考えるのなら、そういった発想が役に立つ。ただ単に「お年寄りと若者とが共存する街」というのが“日本的発想”だ。けれども、それをもう一歩進めて「オシャレな郊外」にしてしまうことで、すべてが“徒歩圏内で生活できる”新しい街が誕生出来そうである。しかも、それが“先進国における流行”に変わっていけば、そのこと自体というか、そこに住むこと自体が“オシャレなこと”のように変わっていく。そうすれば黙っていても、人は集まる。ただ、そのためには国や街や行政からの“協力”や“後押し”が必要で、民間だけの力では日本の場合難しい。要するに「共存する街」ではなくて「創造する街」に生まれ変わらなければならない。“お年寄りの街”に出現する“若き指導者”が必要なのだ。
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