サウジアラビアでSNSにミニスカート姿で街を歩いた動画を載せた女性が逮捕された。イスラム教国でなければ、何ら問題の無い“後ろ姿”の動画である。サウジアラビアというのは、同じイスラム教国でも比較的“原典重視”の国で、女性は大衆の面前で“肌を露出する”こと、及び“身体のラインを想起させる”服装は固く禁じられている。だから、基本的には外出時はみんな同じ服装をする。「眼」以外の部分は“黒い衣装”で覆い隠した服装である。そういう国だから、今回の事件は、或る意味で“正当な逮捕劇”ということになる。捕まった女性が、今後どうなるのか定かではない。今から1400年前に示されたコーランの教えをかたくなに守り続けるのがイスラム教国の特徴である。厳格に守るのは“原理主義”の人達で、同じイスラム教国でも国や地域によって、ファッションなどにはかなりの違いが出て来ている。その原理主義の人達からすれば、キリスト教や仏教など多くの宗教は“偶像崇拝”だから“間違い”であり、“非科学的”なのだということになる。そういう理屈から、これまでにも多くの世界遺産が彼らによって破壊された。イスラム教の寺院であるモスクには立派な建物が多いが、文字通り“偶像”はなく、その内部はがらんどうである。何もないから、聖地メッカの方向を目掛けて礼拝をする。本来、偶像を認めないのであれば、どの方向を向いて祈ろうが自由なはずだが、“イスラムの神”はとにかく“肝っ玉が小さい”というのか、聖地を向かないと絶対に許さない。同じ理屈で、他の宗教の“偶像”は破壊しないと気が済まない。とにかく“干渉好きな神”であることは間違いがない。女性の服装にしても、身体のラインが解かると、男性たちの性欲が抑えられなくなるからダメらしい。つまり、コーランの「神の言葉」は“男性目線”で記されている。性的欲求の強い男性目線だ。厳密な原理主義では、女性は教育を受けさせてはいけないとか、車を運転してはいけないとか、妻を4人まで持って良い、というのも男性だからだ。要するに、イスラム教のいう「神」は、性的欲求が強く、男性より教育水準が低くて、男性の言うことをよく聴く女性を理想とする“オトコ”でしかない。そういう「オトコ」を神として崇め続け、正に「形なき偶像」に額をこすりつけて祈り続け、その「オトコ」のために、異教徒たちに刃を向けることもいとわないのが「イスラムの女性兵士」たちなのだ。それらに敢然と立ち向かっていった“ミニスカートの女性”を逮捕した警察を、イスラムの「神」はさぞ褒め称えていることであろう。
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