それが何であっても、1位に選ばれるのは気持ちが良い。ましてや“おめでたいこと”ならなおさらである。このほど中国の旅行予約サイトで、興味深いランキングが発表された。今年の春節期間中、どこに出掛けるか、その海外ランキングで「日本」がダントツの1位となったのだ。都市別では、1位が東京、2位が大阪、3位が札幌、4位がソウル、5位がシンガポール、6位が京都、7位がプーケット…と続く。また国別では、1位が日本、2位がタイ、3位がフィリピン…と続く。このランキングを見ると、中国の富裕層は「日本がお好き」ということになる。ところで今年の中華圏における「春節」は1月25日である。つまり25日が「元旦」に当たり、その前日から1週間ほどが“春節休み”ということになる。なぜ中華圏では、毎年、異なる日にちを「春節」とするのか。もちろん、それは「旧暦」による1月1日を春節=元旦と見ているからだが、どうしてそうなのだろう。実は中国には昔から“二つの捉え方”がある。その一つは、日本と同じく24節気による「立春」を、文字通り「春節」とする観方だ。そして、もう一つが「旧暦=太陰太陽暦」による1月1日を「春節」とする観方だ。ところが、占いを嫌う共産党が支配するようになって以降「立春=春節」は排除されていったように思われる。もっとも、紫微斗数という占いでは、この太陰太陽暦による1月1日を、そのまま“年の区切り”として用いている“流派”もある。“24節気”の誕生は、中国の「殷の時代」まで遡る。最初は「二至(冬至・夏至)・二分(春分・秋分)」が突き止められ、やがて中国の戦国時代の頃に“24節気暦”は完成した。24節気暦というのは紛れもなく「太陽暦」である。けれども、その一方で、実生活においては“月の見えない夜”が「1日」で“満月の夜”が「15日」となる「太陰暦」の方が、何かと重宝しやすい。だから「24節気暦=干支暦」と「旧暦=太陰太陽暦」とを“重ね合わせながら使用する”風習が残った。それは、日本でも同様で、昭和の前半までは「日めくり」や「カレンダー」の中に、その両方が記載されていたものである。ところが「日めくり」などが廃れていって、しだいに「旧暦」は日常から排除されていった。だから、中華圏が東南アジア諸国も含めて「春節」を維持し続けたのに対し、日本では「カレンダー」にさえ記載されない国になったのだ。或る意味で、日本はアジア圏なのだが、文化的には欧米文化に近い「特異な東洋」となったのだ。
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