9月16日からニューヨークのグッゲンハイム美術館に、アート作品と実用試作品と両方を兼ねた「純金製便器」が登場した。イタリア人アーティストによる“一応アート作品”なのだが、実際に試してみたければ“それもOK”というトイレットだ。もっとも常に警備員が二人就くというから、そして見物客が待っているから、落ち着いて用を足す雰囲気にはならないだろう。というか、外側だけでなく、その内部まで純金に光り輝いているのだから、よほどの勇者でなければ汚す気になれないような気もする。そういう便器が登場する一方で、インドネシアのセマランでは「便器カフェ」がオープンし、注目を集めている。こちらの方はアート作品ではなく、ごく普通にインドネシアで使用されている便器だ。その便器がテーブルラインに二つ並べてあって、その便器の中に“ミートボール入りのスープ”が9割方を埋めている。その便器を囲んで椅子を出し、それぞれ自由にすくって食べたり飲んだりして良いというカフェだ。若い人たちが実際に集まって談笑しながら飲食している。実は、インドネシアは便器の普及率が悪く、屋外で用を足す人が多く不衛生なので、或る種キャンペーンを兼ねての「便器カフェ」オープンらしい。その苦肉の策は解らないでもないが、そうはいっても“ミートボール入りのスープ”というのは、あまりに生々しくて食欲減退なんですけど…。ということで、世の中、新しいものが続々誕生するけど、やっぱり“普通が一番”と思うのは、流行に乗り遅れているからなんだろうか。そういえば、先日、実弟と逢った時、スマホも携帯電話も持っていないと言ったら眼を丸くしていた。う~ん、確かに遅れている。
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