「経済的な貧しさ」は解りやすい。生活物資に不自由する状態で「衣・食・住」の何かが満たされていないとか、それらの一部、或いは全部が失われているような状態をいう。その「経済的な貧しさ」を克服すれば、人は“幸せ”になれるだろうか。残念ながら、なれない。経済的な“豊かさ”を手に入れても、それだけでは人は“幸せ”になれないのだ。「心の貧しさ」から脱却できないと、人は“幸せ”を感じられないようになっているからだ。「心の貧しさ」とは、精神的に満たされていない状態で「愛」や「悦び」や「生きがい」の何かが不足しているか、或いはその全部を失っている状態をいう。これらの厄介なところは、必ずしも努力をすれば“手に入る”とは限らないところで、特に「愛」に関してはそういう部分がある。「生きがい」というのも、努力で得るものではなく、日常の中から“見つけ出すもの”で、それがなくても生きてはいけるが“充実感は乏しい”のが常である。「愛」は、必ずしも“愛されること”ばかりを意味するのではなく、“愛すること”を持続できるなら、それで十分に満たされることがある。「悦び」は日常の中の“愉しみ”で、趣味的なものを持っているとか、娯楽が在る生活であれば十分に満たされる。「生きがい」はその時々で違ってくるもので、時に「愛」や「悦び」と重なり合っていることもある。
偶然なのだろうが、この春のTVドラマで登場人物たちが“記憶を失う”というシーンが続出しているようだ。なんと全部で5人も居るというのだ。ちょっと多すぎないか。どうして、こういうことに 続きを読む
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