私が以前から予言していたように、東芝は切り札である“半導体”を売却せざるを得なくなった。1兆円以上に膨らんだ損失を埋めるにはそれしかないからだ。誰もが“1兆円”という金額に驚く。ところが、この“1兆円”、いや実際には“1兆8000億円”だが、それを何んと1時間で失った人物がいる。中国の大金持ちだ。それにしても“1兆円”は巨額だ。どうやって失ったのかというと、株価が急落したからだ。自分が所有していた“漢能集団”という企業の株価が一挙に47%も急落したからだ。それによって“漢能集団”の株を80%も所有していた創業者・李河君会長の評価額が1時間のうちに1兆8000億円も下がったという話だ。もっとも、彼は大金持ちである。株価が半額近くまで下がって多大な損失を被ったが、仮に、今すぐ売り払っても“約2兆円”が手元に残る。すごい金額ではないか。つまり1時間で1兆8000億円失う人は、それでも大金持ちであることには何ら変わりはないのだ。ただ、この企業の株価が少しおかしい。何しろこの一年間で625%も急騰している。明らかに異常な上がり方なのだ。通常、日本でなら新興企業で一年間で200%くらいまで急騰するケースは稀にあるが、大企業では絶対にありえない。急騰と言い急落と言い絶対におかしいのだ。しかも、その株の80%を握っている。これも日本では考えられないことで、せいぜい創業者が60%くらいまでである。したがって、この株には何かがあるのだ。極端なことを言うと、本人が釣り上げておいて一気に売り切った、という“手品のような手法”があるかもしれない。株一つ見ても中国は、得体のしれない“闇”を抱えている。
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