男女間における「愛憎劇」には、時々信じがたいようなものが存在している。その男女の結婚は故国ではなく、日本という国が取り持った。二人は名古屋で結婚している。夫はバイオリンを制作・販売する仕事だった。男性はノルウェー人、女性は中国人。二人の年齢差が大きいことを考えると、男性の方は再婚だったのかもしれない。けれども、やがて二人には溝が生まれ、離婚を前提とした別居が始まっていた。その離婚協議中に事件は起こった。2014年1月30日~2月19日までの間、女性は複数回、別居中の夫の自宅兼工房に窓ガラスを破って侵入し、バイオリン54丁、弓70本を破壊した。昨日、逮捕された中国籍女性は、元夫の住宅に侵入したことは認めたが、バイオリンの破壊はまだ認めていない。とにかく、バイオリンを54丁も破壊するのは大変な作業である。この事件の場合、実質的には目立つところに“穴をあける”という手法でバイオリンを壊した。弓70本の方も、切断だけでなく“ネックを折る”という専門的手法で、使用を不可能にしている。両方とも、或る程度、その方面に関わっていないと、発想しない破壊行為に思える。元妻の中国人は、事件発生後、中国へ渡航し、その後はたまにしか日本に戻らなかった。離婚協議中から東京で楽器販売業を自営していた。前日、久しぶりに日本に戻ったことを突き止めた捜査員が執念の逮捕に踏み切った。事件当時、元夫のノルウェー人男性は、海外出張に出掛けていた。おそらく、毎年、その時期に出掛けることを元妻は知っていたのだ。そうでなければ、自宅兼工房に窓を割って侵入しない。被害額は1億円以上で、いくら離婚協議中とはいえ、夫の“生活の糧”の全てを破壊したのだ。しかも、そのあとすぐ中国に渡航するなど、明らかに計画的である。異国で生まれ、年齢差も28歳あった二人が、日本で“バイオリンを通じて結ばれた”に違いない二人が、あまりに哀しい愛憎劇である。おそらく憎しみの感情だけが、後先を考えない“夫の手足を捥ぐような行為”へとつながったのであろう。バイオリンにも穴が開いたが、元夫の心にも永遠に癒えない“穴が開いた”に違いない。
或るインタビュー記事を読んだ。精子提供を受けて生まれ、それを知らずに29歳まで過ごし、偶然知ることになって、その後は「なぜ知らせてくれなかったか」「提供者を捜し出したい」という気持 続きを読む
ホテル事業で赤字を膨らませていた企業が、いつの間にか“大きく変身”して、いまや「日本のストラテジー社」と呼ばれている企業がある。東証スタンダードに上場している「メタプラネット」とい 続きを読む
学歴詐称問題で“すったもんだ”したあげく、伊東市の田久保真紀市長は「続投」することを表明した。今年はどうも“そういう年”らしく、兵庫県の斎藤知事も最終的に「続投」となった。マスコミ 続きを読む
架空取引による「裏金捻出事件」で川崎重工は神戸造船工場の幹部ら関係者51人を懲戒処分にした。その“裏金”を飲食費やゲーム機提供に宛てていた海上自衛隊のトップを含む関係者93人に対し 続きを読む
TV画面に「逃げて‼」という文字が大きく出ている。いつまでも出ている。だが、実際には“3m”と予測されていた地域でさえ“1m”にも達していない。だが画面には、いつまでも「逃げて‼」 続きを読む
選挙によって野党がちょっとだけ多くなり、その結果として「現金給付」より「減税」に傾く可能性が、ちょっとだけ強くなった。最近は日本だけではなく世界的に“極右政党”が大躍進の時代となっ 続きを読む
「石の上にも3年」という言葉があるが、山形大学が「ナスカの地上絵」の研究を始めて早や20年が経過している。石の上にも20年だ。その結果、今回も「248点の新しい地上絵」を発見したそ 続きを読む
確か2年ほど前まで「生涯収支マイナス2億円君」だったような記憶がある「霜降り明星」粗品氏が、現在は「生涯収支マイナス4億円君」に変っていて、相変わらず毎週土曜日に彼自身の“競馬予想 続きを読む
われわれはどうしても「喉元過ぎれば熱さ忘れる」で、苦悩しているときには「これさえ上手くいけば幸せになれるのに…」などと思いがちなものだが、いざ、それが過ぎ去ってしまうと、もう“その 続きを読む
もはや石破首相の退陣は“決定的”と言われる。それでは次に“日本の首相”となるのは誰なのか。運命学的な観点から観て見よう。国民へのアンケート調査によると、次期首相として「もっとも相応 続きを読む