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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「スター」を「邪教」と“罵った”習近平の崖⁉


いまさら述べるまでもなく中国というのは“共産思想”の国である。つまり「国家」が国民の“主義思想”を規制できる国なのだ。したがって「危険」と思えば、いくらでも宗教などを締め出すことが出来る。ただ“完全な共産主義”かというと、そうでもなくて、こと経済に関しては或る程度の“自由”を認めている。そういう風に変わってから、国家としての「中国」は“大いなる発展”を遂げた。いまや世界一の経済大国であるアメリカをも脅かすほどの存在となった。ところが、その中国で最近、なかなか“統制”の利かない分野が出て来ている。「芸能界」だ。正確にいうと“エンターテインメント的要素を含む世界”だ。芸能分野がいちばんだが、アスリートの世界やゲームの世界やインフルエンサーの世界も含まれる。こういった分野で世界的な知名度や財力を持つような人達が次々と誕生している。つまりは“中国のスター”が次々と誕生している。そういう人達の“影響力”が驚くほど強いことに共産党指導部が気付き始めたのだ。そこで現在の中国の国家主席・習近平氏の登場となる。彼には徐々に世界を「中国」と「アメリカ」の“二大強国”の傘下にしたい、という遠大な野望がある。そうさせていくためには、国家統制は欠かすことができない。中国共産党の政治雑誌である『求是』最新号に国家主席自らが寄稿し、その中で彼は“芸能界”のことを「邪教」に例えたのだ。芸能界全体を《邪教のようにスターを追いかけ、ファングループが混乱を起こすなど種々な問題が目立っている》として、それらに対し、今後は法律を整備して強く規制していくと断言した。要するに、いままで緩和してきた“主義思想の緩和”を今後は法律で元に戻していく、と宣言したことになる。現在の「北朝鮮」ほどではないにしても、それに近いくらいの規制は掛けると脅しをかけた。彼が何よりも恐れるのは“中国のアメリカ化”なのだ。このままにしておくと、国民の統制が取れないアメリカのようになっていく…それを怖れているのだ。だが、近年はアメリカ在住の中国人も増えていて、或いは世界の主要都市に暮らす中国人も増えていて、その主義思想は簡単に法律で規制しきれないところに及んでいる。さらに近年は何でも“世界基準”が持ち出される。「中国」だけの“物差し”が通用しない時代に変わりつつある。そして、もっとも怖れるのは、もうすでに中国のインフルエンサーたちの影響力が巷にはびこってしまったことだ。彼・彼女らは“国際感覚”を身に着けている場合も多く、そう簡単には彼・彼女らの口を法律で縛れない。それでも「香港」や「台湾」と同じように“強引に封じ込め”作戦をかけていくのか。何となく、私には習近平氏が“崖っぷち”に立った焦りにも見えるのだが…。
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