近年、どの国でも経済成長にブレーキがかかり、暗雲が垂れ込める情勢となった。世界のリーダー役だったはずのアメリカ経済に“?”が渦巻き、当然のごとく日本は「アベノミクス」という言葉自体がふわふわ浮遊し始めている。中国の先行きが“崩れ始めている”ことはだれもが認めるし、インド国内はインダス川のように“聖なる汚れ”であふれている。イギリスはEUに留まるかどうかで経済見通しが大きく分かれる。欧州全体も“先行き不安定”で、足の引っ張り合いが始まっている。近年、成長著しかった東南アジア各国も貧富の差が拡大しつつあり、アラブの各国は“原油価格次第”の様相を呈しつつある。世界全体が、あちこちできしみ始めていて、どこがどうというより世界経済の“成長鈍化”だけが確実に判明しつつある。そういう状況が続くと、経済の法則性から“富める者”と“貧しい者”との格差が拡大していき“中間層”が減るようにできている。当然、社会に不満が充満し“物騒な世の中”へと向かっていく。不安定な世の中は、経済に左右される面が大きいのだ。ところが、最初から世の中を“不平等なもの”として捉え、経済的・社会的な“格差”を「定め」として受け入れると、不満というのは“消えていく”ようにできている。実際、日本でも「士・農・工・商」の時代があって、生まれつき“身分が定められ”その階級は“変えられない”時代が長く続いたが、そのこと自体に対する不満や暴動はほとんど起こっていない。これは日本ばかりではなく、ほとんどの時代や国家で共通している。人間というのは、最初から“格差”を受け入れてしまうと、そのこと自体に不満はなく、それなりの生活ができれば“満足する”ようにできている。近年、多くの人が“倖せ”を見つけられないのは、この「定め」という考え方を最初から排除してかかるからだ。その根底には“誤った平等観”がある。私の母方は大名で、父方は百姓であったなど、何の関係もない。不平等を受け入れた方が“倖せ”になれるのだ。
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