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今日の迷言・余言・禁言

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「撃ち抜かれたマリリン」250億円で子供達へ


5月9日、ニューヨークで行われたオークション会場で落札された故マリリンモンローの肖像画「打ち抜かれたマリリン」はアメリカ人の描いた作品としてはもっとも高額な250億円で落札された。1964年に制作されたもので、背景が色違いとなる作品が大量に作られている。シルクスクリーンという技法を使っての作品で、一般の肖像画とは異なりポスターのような感じで大量に作ることが出来る。この作品はモンローが急死して2年後、画家ウォーホルは映画「ナイアガラ」の宣伝用写真を観ながら、モンローの顔を描いた。当時としては最先端の技法であったシルクスクリーンによる作品は、背景の色を違えて大量に作ることが出来るのが特徴だ。実際、そういう手法でウォーホルは笑顔のモンローを描いた。したがって同じような作品は市中にたくさん出回っているはずだが、この作品を含む4枚だけは“特別な作品”として高額で捌かれることとなった。それは、この作品も含めた4枚だけは、その笑顔の額の部分を弾丸で撃ち抜かれたからだ。ドロシー・ポドバーというパフォーマンス・アーティストが制作中のウォーホルを訪ねて「一瞬だけ貸してほしい」と言った。写真を撮りたいのだとOKを出した途端、ポドバーは銃を取り出し、4枚の肖像画の額の部分を撃ち抜いていったのだ。この事件があって“撃ち抜かれた4作品”だけは「撃ち抜かれたマリリンたち」という名称で“特別の作品”となった。その背景が「赤」「オレンジ」「青」「セージブルー」と、それぞれ違っている。今回オークションに出されたのはスイスのトーマス&ドリス・アマン財団が所有していたもので、競売によって得られた250億円は、子供達の医療と教育のための支援活動に使われる。こうして、本来であれば、それほどの価値を持ったとは思えないマリリン・モンローの肖像画がモンローと同じように“施設で育っている子供達”のために使われる。「撃ち抜かれたマリリン」は、だからこそ“笑顔のまま”撃ち抜かれていたのかもしれない。
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