7月, 2022年

欧州を燃やす「47度」の熱波、日本にも来襲⁉

2022-07-19
このところ日本各地は「大雨」の猛威にさらされているが、それが落ち着くと今度は、欧州から廻って来た「熱波」に焼かれることになるかもしれない。ここ1週間、欧州各地は“異様な熱波”に苦しんでいる。スペインとポルトガルが一番で、スペインでは45.7度。30カ所以上で山火事が発生し、すでに400人以上が熱中症で死亡している。ポルトガルでは46.3度。10カ所以上で森林火災が発生し、すでに650人以上が熱中症で死亡した。フランスでも山火事が多発し、現在16000名以上が避難生活を送っている。そのほか、イタリアやギリシャでも森林火災が次々と拡散している。高緯度にあって普段は“暑さから守られている”イギリスでも2019年に記録した38.7度を上回る猛暑がやって来た。今日・明日でも40度を超えることが確実視され、その気温に対して緊急事態宣言が出ている。何しろイギリスやフランスは極端な“熱波”の経験が少ない。その結果、日本のようにエアコンが普及していないのだ。今回の場合、北極圏にあるノルウェーでも32.5度を記録している。まさに異常なのだ。欧州だけかと思ったら、そうではない。中国でも上海では40度を超えているし、河北省や雲南省の一部では44度を超えている。もちろん、わが日本も“遅れてやってくる可能性”が大なのだ。いまは「大雨」の方に気を取られていても、やがて「熱波」の方に気持ちが奪われていくに違いない。日本の場合、完全に“気候帯の分布”が変わってしまったので、これまで比較的涼しかった北海道や東北でも“熱波の襲う夏”がやって来るようになるだろう。欧州の例でみると、やはり高齢者の方が熱中症で倒れやすい。特にイギリスと緯度上で重なる北海道の場合、同じように冷房のない住居も多い。欧州では何百人もの人たちが熱中症で亡くなっている。コロナよりも熱中症の方が死亡確率が高いのだ。いまから対策を講じていないと、特に幼児と高齢者の熱中症が次々と発生していくことになるだろう。

台湾・香港・中国「日本の不動産」を狙い撃ち

2022-07-18
円安が進んでいくと、われわれが海外に行ったとき、妙に物価が高く感じる。それと同じように、外国人が日本に来ると、妙に日本の品物が“安く”感じるのは当然のことなのだ。通常、だからといって海外の土地や不動産を買おうとはしない。なぜなら、そこに暮らすのは距離的にも難しいからだ。管理だけでも難しい。けれども距離的に近ければ、話は違ってくる。中華圏の人々、つまり上海や香港や台湾やシンガポールに居住する人たちにとって、日本は決して“遠い国”ではない。特に台湾など、あっという間に日本につく。そして、日本の不動産を所有した場合、その管理は任せても十分に信用できる。しかも日本の場合、不動産価格は比較的安定していて、じわじわと上昇している。オリンピック以降は「急落する」などと言われたが、逆に値上がり始めている。台湾の不動産大手によれば、この4月~6月にかけて台湾人による“日本の不動産の購入”は前年期比40%以上も増えた。理由は二つあって、その一つは“円安”だ。もう一つは“再開発事業”を各地の自治体が取り組み始めたことだ。外国人が日本の不動産を取得していくことに規制がない。だから中国の不動産ポータルサイト「神居妙算」には毎月5万人が入会し続けている。中国の北京や上海に比べると、日本の同等地域は30%も不動産価格が安い。中華系投資家たちが日本の不動産をターゲットにするのは当然かもしれないのだ。中華系の投資家は本土だけでなく、台湾、香港、シンガポールと分散している。将来的には日本で暮らしたい願望を持っている中華系の人々は多い。但し、今後、香港、台湾は本土に統一されていく可能性も強い。日本人の感覚として、日本の不動産が中国人に取得されることには抵抗があっても、台湾人に取得されるのであれば致し方がないと感じる人は多い。けれども、台湾が中国本土に吸収合併されてしまえば、同じ「中国人」となる。いまの段階では、どちらに転ぶか判然としないのが、中国と台湾なのだ。もっと円安が進んでいけば「日本」は徐々に「中国」の所有している地域が拡大されていく。しかも中国人投資家は、東京や大阪だけを取得しようとしているのではない。現在、彼らが注目しているのは福島、沖縄、長崎、北海道などで文字通り「叩き売りされている」リゾート地だ。30年後「日本列島」は、いまのままで居られるのだろうか。

心温まる「仲良し」だった「ゾウさんの親子」

2022-07-17
最近はなんでもかんでも「動物愛護」とか言うが、別に“特別な想い”などなくても、“困っている親子”がいれば、本能的に人間たちは助けようとするものだ。タイ中部の国立公園内で、園内を散歩のように歩いて来たゾウの親子、たまたま工事中で四角に掘られていた穴の中に、子ゾウの方だけが落っこちてしまった。母親ゾウがそれに気付いて近づき、子ゾウを導き出そうとするが、3mくらいある穴は真っすぐ掘られているため掴みどころがなく、子ゾウの脚では途中で滑り落ちてしまう。母親ゾウも鼻を使って何とか上から引き上げようとするが、なかなか上手くゆかない。穴自体は小さすぎるので、母親ゾウの方は入っていくことも出来ない。我が児を救わんと嘆きの大声を上げ始めた。事件を知った公園管理のスタッフ5~6名が周囲を取り囲むが、母親ゾウが興奮しているため近づくことも出来ない。そこで、こういう時に役立つのが麻酔銃だ。母親ゾウに麻酔銃を撃ち、大人しくさせる。まるでスローモーションのように、母親ゾウがゴロリと横になる。その様子を視た子ゾウは、母親が自分を見限ったと勘違いしたようだ。それでも必死に這い上がろうとする。だが、どうしても上手くゆかない。そこで登場したのが今度は重機だ。重機を使って外側から地面を崩していき、垂直だった壁を階段状にしてあげる。そうすることで、子ゾウはやっとの思いで四角い穴から滑り落ちずに脱出できた。ただ脱出したところに母親ゾウが横たわっている。子ゾウは死んだと思って哀しそうな鳴き声を虚しく繰り返す。公園スタッフたちが、今度は母親ゾウを眠りから目覚めさせるべく刺激を与える。顔や胸部付近を叩くとか、飛び乗るとかする。こうして、やっとのことで母親ゾウも目覚めた。気が付いたらスタッフたちはいっせいに逃げ出す。暴れる可能性もあるからだ。子ゾウを視て、母親は安心したようだ。こうして、母親ゾウと子ゾウとは何事もなかったかのように、公園スタッフたちに礼を言うこともなく、ゆっくりと森の中へと消えていった。子ゾウが落ちた時の母親ゾウの取り乱し方、地上に這い出て来たとき母親が死んだと勘違いした子ゾウの嘆き哀しみ方、そのどちらもが純粋な愛情に満ちている。そして、子ゾウ救出劇に奔走した管理スタッフの方達も、仕事としてだけでなく“ゾウを愛するもの”としての愛情に満ちていた。わざわざ「動物愛護」などと言わなくても、人は野生の動物たちに対して本能的に優しいのだ。

4回結婚の前夫人を「素晴らしい女性」称える

2022-07-16
トランプ前大統領の最初の妻であったイヴァナ氏が73歳で亡くなった。自宅で階段から転げ落ちたことが原因ではないかとみられる。公的には心疾患とされたようだ。それを知ったトランプ前大統領は声明で「美しく素晴らしい女性であり、偉大で人に感銘を与える人生を送った」と追悼した。イヴァン氏とは1977年に結婚し、15年間連れ添い、イバンカ氏など3人の児を設けた。その後、夫婦間でトラブルが生じて1992年に離婚している。それから既に30年間が経過している。そして、その後トランプ氏は現在のメラニア氏と結婚している。一方のイヴァン氏の方はどうかというと、離婚後3年経った1995年にイタリアの実業家と結婚し、さらに2008年にはイタリアの俳優と結婚している。実はトランプ氏との結婚も初婚ではなく、再婚だった。そういう女性としてはなかなか行動的なイヴァン氏に対して、30年前までの妻に対して「美しく素晴らしい女性」とトランプ氏は称えたのだ。これは簡単なようでなかなかできない。二人とも、意見の対立から離婚し、新たな相手が出来て再婚もしている。しかも別れて30年も経っている。そういう元夫人を「美しく素晴らしい女性」とか「偉大で人に感銘を与える人生」とか、日本人男性で言える人が居るだろうか。また、言える言えないはともかく、そういう風に“思える器の大きい男性”は居るであろうか。もちろん、実際にイヴァン氏には偉大な面があった。彼女はチェコに産まれているのだがスキー選手として活躍していたらしい。一説によると札幌オリンピックの時に補欠選手として来日したとも言われる。ただチェコの“共産主義”が嫌で、オーストリアの市民権を得るためもあり、早期にインストラクターだった最初の夫と結婚したとも言われる。そしてカナダに住み、仕事でニューヨークに来た時、トランプ氏と出逢った。トランプ氏と再婚したあとは彼の事業を陰で支えた部分もある。また離婚後には美容製品や衣料品、更には宝飾品などで自身のブランドを立ち上げた。つまり事業家としてもすぐれた手腕を発揮していた。ただ単に“何度も結婚を繰り返す女性”ではなかったのだ。したがって、彼女の子供たち、特に仲が良かったイバンカ氏は母親を心から称えるメッセージを捧げている。文字通り「素晴らしい女性」だったのだ。

「水道無料⁉」大丈夫か札幌市の“物価対策”⁉

2022-07-15
どうも政治家の考えることは理解に苦しむことが多いのだが、7月14日札幌市の秋元市長は「物価高騰対策」として、札幌市の全世帯に対し、10月と11月の2か月間、水道基本料金の無料に踏み切ると宣言した。同時に18歳以下の子供たちに対して一人当たり1万円の“臨時特別給付金”を与えるのだと言う。私は一応、札幌市の住民の一人だが、これらの対策、何かがおかしい。まず、水道料金の“無料”だが、完全な無料化ではなくて、基本料金としての一律2904円を無料とするらしい。早い話、一世帯当たり10月と11月は「2904円を支給しますよ」ということなのだろう。ハッキリ言って水道代というのは、あまり“物価高”と連動していない。これが電気代、ガソリン代、灯油代、ガス代ということになれば、高くなっていくことが明らかで“物価高”とも連動しているので「物価高騰対策」と言われれば、それなりに納得するのだが、日本の水道料金は別世界なので、何かしら腑に落ちないのだ。しかも「今後半年間」とか言うなら解かるが、10月と11月という“中途半端な時期”だけなのだ。同じことは18歳以下の子供たちに与える一律1万円にも言えて、この時期に“子供達だけ”に「特別給付金」って、何かがヘンでは……。もし、子供だけに与えたいなら…なぜ子供だけなのか理解に苦しむが…年末に出して「お年玉」とすれば良い。それなら、子供達だけに「1万円を与える」のも何となく理解はできる。物価対策として子供たちに渡すのって、ヘンだと思わないのだろうか。せめて、大人たちに渡そうよ。もしかしたら、子度たちの人数なら渡せるが、大人たちの人数は多すぎて「1万円は出せない」ということなのだろうか。それなら少なくとも「臨時給付金」という名称だけでも排除した方が良い。飲食業とか観光業とか「給付金」を欲しがっている人達は山ほど居る。それら“働いている人達”に給付金を与えるなら良いが、働いていない子供たちに対して“物価高”を理由に“小遣い”を出すって、おかしいじゃないか。実質的には「親」に与えているつもりなのかもしれないが、それならば、今度はあまりにも「子供達」をバカにしている。子供の人格を“親の所有物”という観点からしか観ていないことになる。政治家さんたち、あまりにも無神経すぎないか。

三度目の改名は文字通り「つみき」のような⁉

2022-07-14
「村上ショージ」と言えば“芸人”として、一応、名前だけは多くの人が知っている。その村上ショージ氏の娘として一時期TVなどにも出ていたのが「村上つみき」氏だ。2013年には「バターぬりえ」という芸名によって芸人デビューを果たしている。ところが、芸人としての限界を感じたのか2018年3月には「バターぬりえ」を廃業した。そうして“新たな生き方”というか、新たな“仕事領域”というか、アニメーション作家やパフォーマーとして、或いは女優として「ぬゅぬゅゅゆゅゅゅゅゅ」という奇妙な名前に変えての再出発を誓った。ところが、だれもが感じるように、この芸名は解かり難い。というか、姓名として成立していない。そこで2021年3月からは「TSUMIKI☆YANKE」という姓名に変えた。正直、これも芸名としては“解かりやすい”とは言えない。ということで、これまた浸透しにくいということで2022年7月から「つみき」に変えての再出発だそうである。本名の「名」の方だけを採ったということだろう。漫才コンビの芸人なら、この名前は解かりやすくて良い。ただ彼女自身は“芸人部門”は廃業している。これからは“女優”をメインにしたい考えのようである。そうであれば、もう少しインパクトのある名前の方が良い。例えば、本名を活かす形でなら「むらかみ通美樹」という名付けもある。或いは最初の芸名である「バターぬりえ」を活かす形で「ヌリエつみき」という名付けもある。さらには逆転させ「積木ぬり絵」という名付けもある。この中でも「積木ぬり絵」は、女優としてインパクトもあり、憶えやすく、姓名のバランスも良い。画数としても悪くはない。芸能人にとって“姓名”はきわめて重要な看板である。解かりやすく印象的でインパクトのある名前は、それだけでも仕事上プラスに働く。他人事ながら、あまりにも簡単に名前を変えすぎるのは、それだけ自分自身が“その名前”に馴染んでいないことを意味する。やはり自分自身が馴染めない“違和感の強い姓名”では成功を招かないのだ。

自らを「隠れキリシタン」と称した桜田淳子氏

2022-07-13
安倍晋三氏が凶弾に倒れ、その犯人の供述で“再注目”を集めているのが「旧統一教会」だ。現在は名称を変えているが、実態は何ら変更がない。もちろん、統一教会という名称は、或る程度の年齢に達している人なら誰でも知っている。特に80年代~90年代にかけて「霊感商法により金を吸い取っていく宗教」という“芳しくないイメージ”で世の中に知られた宗教団体だ。もう一つ「合同結婚式」というのも、この宗教の注目を集めた特徴だ。教祖である韓国の文鮮明氏が信者と信者を“霊感的に結び付ける”のが「合同結婚式」だ。わかりやすく言えば、信者同士のお見合いだが、拒否は許されず何十組もが合同での“結婚儀式”が挙行される。この「合同結婚式」への参加表明で一躍、世間を仰天させたのが歌手・女優の桜田淳子氏だった。実姉に感化される形で、芸能界入り後の19歳に入信して15年間、彼女は統一教会の信者であることを隠してきた。しかも、彼女の父親は「被害者の会」の秋田県会長だった。世間や周囲からの猛反対を押し切って「合同結婚式」に参列し、無事、日本人男性と結婚した。こうして彼女は、実質的に“芸能界を追放”されたのだが、その後、子供達にも恵まれ、専業主婦的な形で結婚生活を全うしている。先例として合同結婚式で結ばれていた姉夫婦を“理想”としていた彼女に後悔はないのかもしれない。多分、彼女は自らのことを「隠れキリシタンのようだった」と述べている。統一教会が“信仰”の名のもとに行ってきた「霊感商法」や「多額の献金」に関しては答えなかった。もしかすると彼女自身も、多額の献金をしてきたのかもしれなかった。それでも彼女の中では「聖書の教えだ」という意識が強いに違いなかった。そうでなければ「隠れキリシタン」などと言う表現が出るはずがないのだ。実は、多額の献金を要求されるのは日本人だからなのだ。他の国に、その義務はない。統一教会の都合の良い教義では「日本」は「韓国」に対して“献金しなければならない”責務を負っている。そのことは『旧約聖書』の中に記されている。したがって「霊感商法」は、そのためには致し方ない行為なのだ。このような捉え方をする「旧統一教会」には“あらゆる過去”に対し反省がない。今後も、日本人信者が韓国の本部に献金し続ける義務は永遠に続くのだ。

中国人は日本人の「そんなこと」まで知ってる

2022-07-12
世界中が“ネット社会”となっているが、その中でも中国の“ネット網”は早くて鋭敏だ。例えば、われわれは選挙で“一応の状況”を知っている。ところが中国の“日本マニア”は、われわれ以上に“選挙”のことを知っている。もちろん、一部の“日本情報通”の中国人に限っての話ではあるが、それでもちょっと恥ずかしい。日本の情報を紹介しているネット番組では、今回の参院選挙における各TV局報道について紹介している。そこで中国人の目を引いたのは「テレビ東京」の各候補者に関しての“細かすぎる情報”だった。私は選挙特番を観ていないので、実際にどういう風に流れたのかは知らない。多分、各候補者に関しての情報を記すところに選挙とは関係のない“面白エピソード”を加えたのに違いない。通常のニュース番組などでも、テレビ東京はなぜか昔から、そういう“余分な書き込み⁉”を入れる。おそらく、本人を知ってもらう上では、そういう“エピソード”を加えた方が“より人間的な角度”からも視てもらえる……と思ってのことに違いない。ただ政治家にとって、それがプラスかは微妙なのだが……。そこで中国人谷に注目されていたのは《眼鏡を忘れて取りに戻り、今度は携帯を忘れた》《毎日、シャンプーで顔を洗っている》《高校受験を控えた秋、恋に落ち、志望校にも落ちた》《外遊時にはよくSPと間違われる》《在外公館勤務時は大使の頭をスリッパで叩いた》などと言った“書き込み”なのだ。このような書き込みを加えて報道するテレビ東京を「さすが独自路線を行く」と言って評価する声が多い。ただ、これは褒められているのか、嘲笑われているのか、単なる“誉め言葉”とは受け止められない。だが、しかし、こういった多分、日本人視聴者の多くが、その小さな書き込み部分は見逃してしまうだろうに、そこに眼を止め、日本人を分析・理解(⁉)しようとする中国人たちに、私は何となく「勝てない」と思ってしまうのだ。日本人で、中国の“いま”について、そんなに詳しいエピソードまで知っている人物がいるだろうか。たとえ興味本位だとしても、そういう部分まで“把握されてしまっている”日本は、これから、どう「中国」と向き合っていけば良いのか、単に中国の“印象”だけでしか知らない……では済まされない時代が、もう来ているのだ。

役員報酬トップ50人中「8人も入った」企業⁉

2022-07-11
毎年「役員報酬ランキング50」というものが公表されている。2022年3月期、つまり前年度の“正規の収入”による実名公表である。ここに示されているのは、あくまでも“企業報酬”としての順位なので、個人所得とは微妙に異なる。つまり実際にはもっと多くの収入を得ている人達がたくさん居るのだが、個々の企業が“正規の役員報酬”として支払った順位だとこうなる、という順序である。もっと、解かりやすく言えば、大企業がその年間の儲けを“公明正大に支払っている順序”とでも言おうか。したがって、当然のことながら、昨年から今年にかけ“大儲けした企業”の役員が上位に来る。トップ50位までのうち取締役が2人~3人くらい入っている企業は珍しくない。ただトップ50位までに3名以上入っている企業はほとんどない。そういう中で、何んと50位までに8名もの取締役が入っている企業があった。「東京エレクトロン」という日本を代表する半導体企業の社名だ。この企業で役員報酬を得ているのは全員日本人だ。そのこと自体も珍しい。しかも、その報酬額がトップの16億6500万円から8人目の4億5100万円まで適度に減っていって順当な感じで配当されている。つまり、ワンマン体制ではない。こういう企業は、おそらく社内における給与報酬も段階性で徐々に減っていく形で行われているに違いない。つまり、近年の儲けを従業員全員で“適度に分け合うシステム”が確立されているような気がする。世の中には「東京エレクトロン」等よりも世間的には知られている企業が山ほどある。けれども、名前が知られているから“大儲け”しているとも限らないし、“大儲け”しているから“比較的順当”に配分されているとも限らない。ワンマン社長や一部役員だけが、その儲けを独占している企業も少なくないからだ。この企業が“大儲け”し出したのは、比較的最近になってからである。なぜなら十年以上前には、現在のように高額な株価ではなかったからだ。むしろ、同業で比較されやすい「アドバンテスト」などの企業の方が株価は高かった。ところが、6~7年前から「東京エレクトロン」の株価は急騰していった。特に、この3年ほどの間に世界的な企業へと躍進した。もしかすると「みんなで頑張って、みんなで分け合おう」的な取締役員たちが作った社風が従業員たちにも浸透して、それを可能にしたのかもしれない。

「真夏の鬼退治」という表現が、とても好い

2022-07-10
女優の秋野暢子氏が今月4日に“食道がん”により休養することを公表、昨日9日に詳しい病状報告と決断をブログに記した。それによると現在は食道がんの進行状態はステージ3で、がん患部の除去手術か、放射線療法かの決断を迫られ、放射線療法の方を選択したと伝えている。彼女自身は「今回の決断は、自分の体力とこれまで培ってきた健康的な生活と……そして“若干の運”とに賭けてみます」と綴っている。そうして決意表明の最後に“がん治療”のことを「真夏の鬼退治」であると表現した。確かに多くの方が、がんになった時、この二つの療法のうちのどちらを選択するか、病院側から決断を迫られることが多い。“食道がん”の場合、咽喉にある患部を完全に取り除くためには、“声帯”そのものまで失ってしまうケースも多い。ただ“どちらの療法”を択んだとしても、再発の可能性は常にある。咽喉の付近は日常的に飲食や会話をすることで使用頻度が高く、他の部位に比べ“十分な休養”を与えられない部位だ。前と同じような生活をしていれば、どうしても再発の可能性が出て来やすい。しかも、放射線療法は身体への負担も大きい。まだ65歳で比較的健康に自信のある彼女は、その身体への負担に“十分耐えうる”と判断して放射線療法の方を択んだのだろう。そして、彼女は同じ病気を持つ人達にも「一緒に戦っていきましょう」とエールを送っている。つまり桃太郎ではないが、“一緒に鬼退治”に向かう仲間を求めたのだと言って良い。病気だからと言って落胆してふさぎ込むのではなく、どこまでも前向きに「鬼退治の仲間」を募集するところが、気張らず潔くて大変に快い。そして、もう一つ彼女が述べていた「若干の運に賭けてみます」という部分、これが運命学的な観点から言うと、とても良い。人間には「運」の良い人と悪い人とが居るが、自らを“運の良い人”と認識していなければ出て来ない言葉だ。彼女のように、自分に“運が良い”と暗示を掛けて生きていくことも、文字通り“運を呼び寄せる”一つの秘訣なのだ。

「ノーベル平和賞」が相応しい各首脳の哀悼

2022-07-09
日本の政治家が亡くなって、こんなに各国の首脳や元首脳から“哀悼メッセージ”が届いたことがあるだろうか。それだけ安倍晋三氏が“世界に通用する政治家”だったことを表している。いま戦っているロシアのプーチン大統領からも、ウクライナのゼレンスキー大統領からも、双方から“哀悼メッセージ”が届いているのだ。その仲裁役ともいうべきトルコのエルドアン大統領からも哀悼メッセージが来た。アメリカからは、バイデン現大統領だけでなく、トランプ前大統領からも、オバマ元大統領からも、個人的な形で哀悼が伝えられている。その他、フィリピンのドゥテルテ元大統領、ブラジルのボルソナロ大統領は「3日間の喪に服す」と宣言した。さらに、台湾の蔡英文総統、エジプトのシン大統領、オーストラリアのアルバニージー首相、イスラエルのネタニヤフ元大統領など、数え上げればきりがない。これらは各国の“政府”としての哀悼というより、プーチン氏のように完全に個人として“哀悼”している感が強い。もちろん、長い期間を首相であり続けたことで、各国首脳と面識があり、会話する機会が多かったことも、プラスに働いたとは言えるが、彼自身の人柄によるところも大きかったことを見逃してはならない。日本では過去に佐藤栄作氏が「ノーベル平和賞」を授与されているが、もっと実質的な形で“世界平和に寄与した”点から言えば、安倍晋三氏など相応しいと言えるのではないだろうか。もちろん、日朝外交や日露外交のように、結果だけから言えば“大きな成果を得られていない”弱点はある。それでも、少なくとも彼が「日本人」の“生命”と“財産”を守って、同時に“世界の人々(首脳たち)”と手を取り合って、歩んでいこうとしていた姿は印象に残る。人柄もあるが、自己主張を明確にしながら、極力「敵」を作らない“生き方”こと、多くの日本人が世界に出ていくときに学ぶところが大きいのではないだろうか。

美味しさは「ロボット」気配りは「人」の店⁉

2022-07-08
タイなど海外の飲食店で最近よく見掛けるのは「ロボット」による接客サービスだ。ホテルなどでも“接客サービス”の合理化を図って、フロントにロボットしかいない「変なホテル」などが展開されている。けれども、それらの評判は必ずしも良いとは言えない。一つには、ロボットだから当然なのだが融通が利かないのだ。また無機質で“癒しの宿”とはなれない。したがって、多少、高くついても“笑顔で接客してくれる”ホテルや、さまざまな悩みや問題にも“機転を利かせてくれる”ホテルを選択しようとする人は多い。つまり、ロボットは“接客サービス”にはあまり向いていないのだ。その一方で、あたりまえの話だが、疲れ知らずで、不平を言うこともなく、正確・精密で、その点では人間よりもはるかに信頼できる。このロボットと人間の両方“優れた部分”を併せ持つと「最強」になれる。そこで先月、東京品川区の五反田駅前に登場したのが「いろり庵きらくそば」という店だ。この店のどこにも「ロボット店」とは記載していない。だから、最初から最後までロボットが調理しているとは知らない客も多い。けれども、その味に惹かれてやってくる常連が多いのだ。とにかく店に調理人は一人もいない。但し、客の応対や接客などは「人」が行う。タイとは“真逆”の商法だ。だから、もちろんトラブルもない。どんなに忙しくても、超過労働になっても問題はない。それに何よりも“味が均一”で時間も早く、量も正確で感染症の心配もない。駅でそばを食べようという人達は時間に追われている場合が多い。だから、すぐに出来てくるこの店は貴重なのだ。しかも安い。丁寧な接客を受けて、料金も安いのだ。これほど素晴らしい店はない。JR東日本の子会社(⁉)が運営しているらしいが、これは流行る。間違いなく全国を制覇する。何しろ人件費が全く違う。ロボット君は最初こそかかるが、その後はずぅーと働き続ける。その技術はピカ一なのに、決して給料を上げてくれとは言わないのだ。この商法全体を海外に輸出すれば、間違いなく大成功する。いまのところは「そば」だが、世界に飛躍するには「すし」「天ぷら」「ラーメン」も必要だろう。いっそのこと、イタリアンとか中華料理とかトルコ料理とか、なんでもOKにしてしまえば……ロボットピザ職人の方が腕がイイに決まってる⁉ « Older Entries Newer Entries »