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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


300万本分の「ワインレッドに染まった」街⁉


その映像を視たが、文字通り川のように坂道を勢いよく流れ続けていた。ポルトガルのワインの街で起こった哀しい出来事。レビラ醸造所の貯蔵タンク二基がなぜか破裂してしまったのだ。約300万本に相当する赤ワインが一気に路上へと流れ出た。もう流出を防ぐ手立ては無かった。丁度、坂道の上にあった醸造所からは、ゲリラ豪雨の時に川から溢れ出た“氾濫水”のように街中へと流れ出していった。もちろん、その色はワインレッドであった。したがって街は一時的に「ワインレッドの街」となった。大昔、わたしはひっそりと一つの会社に入社した。歓迎会は無かったが、その代わりのように、3日後に観楓会が行われ、わたしは初めてキャバレーなるところへと出向いた。わたしの歓迎会を兼ねていた観楓会であるから、それはそれはみんな私に優しい。ほとんど誰が誰だか解からなかったが、とにかくみんながわたしに「飲め」と言った。そのキャバレーにはさまざまなお酒が用意されていたが、特に私が気に入ったのは“甘いワインレッド色のカクテル”であった。やけに美味しかった。勧められるまま何十杯も飲んだ。当然のように私は飲み過ぎで途中から記憶を無くした。傍には美しいホステスも居た。途中で「大丈夫なの」と心配してくれたことだけが記憶に残っている。さて、案の定、どうやって帰ったか解からなかった私は、翌朝目が覚めても、まともに歩けなかった。酔いからは醒めていたはずだが、眼が廻るのだ。ワインレッドが襲ってくる。こうして、わたしは“その日”休んだ。入社してすぐ、それも歓迎会で飲み過ぎて潰れて、二日酔いで目が廻って会社に出られないという“最低な愚行”を最初からやっちまったのだった。翌日、どうやって出社したのか、ハッキリとした記憶はない。ただ誰からも叱られなかった。そして、その数か月後の忘年会では「わが社のプリンス」などと紹介していただいてマイクを握ったのだから、昔の会社は何んと大らかで素晴らしかったのだろう。
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