オリンピックの陰に隠れがちだが、実は9月7日から18日まで「パラリンピック」というものが行われる。すでに56年もの歴史を持つ“障碍者による競技大会”だ。そのパラリンピックで運営費の予算不足が深刻な事態になっているという。考えてみれば、身体にハンデを持っている方たちの“競技大会”なのだから、その旅費が“通常の倍”は掛かるわけだ。165か国から参加するということは、その旅費・交通費だけでも相当なものだ。それらに対して開催都市からは日本円で47億円、開催国からは31億円の補助金をねん出したらしいが、それでも“深刻な不足状態”らしく、一部会場を閉鎖する動きもあるらしい。オリンピックのように様々な企業が“協賛してくれる形”にはならない。いや、妙な言い方になるが「オリンピック」でさえも、開催都市や国からの多額の助成金が必要である。確かに身体に何らかの障害があっても、スポーツに打ち込み、素晴らしい記録を打ち立て“メダルを獲得する”ことは本人にとっても、その支援者にとっても、人生に“輝き”を与えるに違いない。けれども、それらは常に“絶対的善意”ともいうべきものを背景として成り立っている。リオの「パラリンピック」の場合、約80億の補助金があっても足りないのだ。ちなみにチケットの方は、240万枚刷ったが、まだ30万枚しか捌けていない。残り210万枚を売りさばくのは困難だろう。関係者以外で、それらの競技を見に来る方たちは、本当に“その競技が見たくて”来るのであろうか。体に障害があってもスポーツはできる。時に健常者よりも“優れた記録”を打ち立てることもできる。それはスポーツだけでなく、仕事とか技術にしてもそうである。本来、健常者と障碍者を分ける意識がなければ、そんなことはパラリンピックを見なくたって“当然のこと”と理解している。今日“絶対的善意”は、身体の障碍者のみに与えられるべきものとはならなくなっている。少なくとも私にはそう感じられる。「パラリンピック」は深刻な予算不足に陥ってまで開催すべきものなのだろうか。
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