栗山監督の引退で「日ハム」の新監督に新庄剛志氏が“有力候補”として浮上しているようだ。確かに今の「日ハム」には“人を呼べる選手”が乏しい。ここ2~3年、成績も低迷したが、それよりも“地味な球団”に変貌していったような印象が強い。かつて新庄氏は日ハムの選手時代に、さまざまなパフォーマンスを披露し、札幌ドームを沸かせて客を集めた。ダルビッシュ選手や大谷選手は“実力”によって集客したが、新庄選手の場合は“野球選手”としての常識を覆すようなパフォーマンスによって人々を魅了した。履歴的にも日本人選手として、大リーグで最初に“四番”を務めたこともある。或る種、華やかなスター性を備えている人物であることは間違いがない。但し、球団組織として考えた場合、“管理能力”を必要とする監督としての素質や能力が、新庄氏に備わっているのかには疑問がある。どちらかというと“個人プレー”で目立っていた選手だからだ。ただ「日ハム」の場合、球団移転の問題を抱えている。2023年から、その本拠地としての球場を札幌市から北広島市へ移すことが決まっている。現在は「札幌ドーム」だが、北広島市に建設中の「北海道ボールパーク」に転居するのだ。新しい球場は“球場らしからぬ外観”をしていて、その付近全体にさまざまな遊園地や娯楽施設やデパートやホテルなども設けて「IR構想」と似たような“集客施設”を予定している。つまり「単なる野球場ではない」というのが、会社側の意向なのだ。それゆえに札幌には“広範囲の土地”が確保できず、隣接する北広島市に“白羽の矢”が立ったという経緯がある。ところが、北広島市というのは、当然のことながら札幌のような大都市ではない。そこに球場を持ってきても、果たして“集客できるか”という問題が待っている。最近の「日ハム」は“スター選手”不在で「札幌ドーム」でさえ一時期のように客が集まらない。地味な新監督では、ますます客離れが進みそうな状況にある。そういう点から言えば、新庄氏が日ハム選手として活躍した時代は一気に“チーム全体”が活気づいて個々の選手の個性までもが引き出され、世間の注目度が増しただけでなく、勝敗の成績自体もアップしていったことは事実なのだ。そういう意味では新庄氏は「華やかな人気運」を備えているだけに、“新球場の顔”としてTVやスポーツ新聞などで扱いやすい素材であるのは間違いがない。これは日ハムだけではないのだが、感染症対策から2年間、球場自体が閑散としてきた。札幌から北広島まで足を運ばせる力を持っているのか、新監督の選択には「日ハム」の存亡がかかっている。
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