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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


D・ジャンセンが泣く、パクリの「逃亡医F」


ドラマ開始前から“パクリ疑惑”が指摘されているのが、日本テレビ系土曜ドラマの「逃亡医F」だ。その内容は、天才外科医が恋人殺しの罪を着せられ、逃亡しながら行く先々で“苦しんでいる人”を助け、自ら真犯人を追い求めていく、というストーリーらしい。確かに大昔アメリカのドラマで大ヒットした「逃亡者」と“ほぼ同じ内容”と言って良い。この「逃亡者」というドラマに関しては、私自身も何度かここで書いた。60年代における古き良き“アメリカのヒューマニズム”が詰まった作品で、現在のアメリカとはいろいろな意味で違っている。私は、あのドラマを観て、人間の持つヒューマニズムの大切さを学んだ。当時、子供だった私は、正直、内容のすべてを理解したとは言い難かったか、無実の罪で“死刑を宣告された医師”が逃亡しながら、真犯人を追い求めていく、という手に汗握るサスペンスに魅了されたのだった。そして当時のアメリカ人らしい、死刑囚であっても自分が“無実”と思えば助けようとする、精神性にも好感を覚えた。元々このドラマはアメリカに実在した人物をモデルにした作品で、全米で50%台という驚異的視聴率をたたき出したドラマだ。そういう意味でも古き良き“アメリカの良心”を感じさせる。特に、このドラマで主人公の逃亡者を演じたのは名優デビッド・ジャンセンだった。元々はバスケットボールの名手だったが、足を怪我したことで俳優に転じた人物だ。彼の笑顔には、だからどこかに“影”があった。それが、そのまま“妻殺しの逃亡医”としての“翳りある笑顔”と重なった。日本の俳優には、そういう転身組が少ない。幼い頃から俳優を目指して、俳優になった人物の横顔は“美しすぎ”て、苦悩を引き摺った過去を持つ翳りが出せないのだ。私はまだ子供だったが、無実の彼を執拗に追ってくる刑事の執念を本気で憎んだ。それくらい彼の演技は素晴らしかった。日本人俳優で、ほんとうに“無実の死刑囚”を演じられる“横顔の男”が存在するだろうか。かつての名優・市川雷蔵氏の横顔にはそれがあった。眠狂四郎は、だから彼でなければならなかった。けれども、彼は39歳の若さでこの世を去ったのだった。
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