「無人宅配ロボット」と聞いても、もはや驚かなくなった。確かに、アメリカや中国では数年先には「実現するらしい」という話も聞く。けれども、宅配とはいうもののあくまで玄関先であって、マンションなどの集合住宅では「共有玄関」に置かれて立ち去られても役立ったとは言えない。そういう“当たり前の課題”に開発者たちが目を瞑るはずがない。既にマンション内まで運んでくれるロボットは開発されているのだ。その実証実験動画がこのほど公開された。ロボット「DeliRo(デリロ)」エレベーターに乗る…といった内容の動画である。竹中工務店と三菱電機の“共同開発”らしい。その、とても一般公開向けまで考えていたとは思えない実験動画では巨大なビルの中まで単独で入っていって、エレベーターの前まで行って「呼び出し」「乗り込み」「階移動」などを完全自律移動していく様子が示されている。もっとも、これは今のところエレベーターが“特定された会社のモノ”であることが絶対条件で、それ以外のエレベーターでは役立たない。まあ、当然と言えば当然のことなのだが…。そして残念ながら今はその程度が日本での限界なのだが、やがてはそういう条件もクリアして、どのビルであろうと、どのマンションであろうと、室内から出ることなくデリバリーが届く時代がやって来るには違いない。届けてくれるロボットも、現在動画などで示されている“無機質な箱形ロボット”などではなくて、可愛らしい女性の姿をした「メイド服ロボット」が良いと思うのは私だけだろうか。ロボットの欠点は、それぞれの“業務向けロボット”は、その業務に適した形状でした作業が出来ない。“精巧な人型ロボット”は今一つ動きが十分ではない。その両方を上手く調和させるのは意外に難しいらしい。もっとも、人は我が侭なもので“精巧な人型ロボット”が与えられれば満足かというと、そうもいかない。やっぱりホンモノの「人」恋しくなったりするのだ。ロボットほど精巧ではなくても良いから、“ウイルス”が付いてるかもしれない“人の手”を求めたりする。
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