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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「逃げる」のではなく「かわす」のがトラウマ


今から4年前に「性被害を受けた」と陸上自衛官を辞めて、名前を出して告発したことで知られる五ノ井里奈氏(26歳)の最新インタビューが載っていた。陸上自衛隊という“特殊な環境”の中で複数の男性自衛官が行ったとされる“性的な行為”は社会的にも反響が大きく、刑事裁判と民事裁判の両方で行われ、民事の方の最終的な合意は、今年の1月に行われていたらしい。その後の彼女は、繰り返し行われた法廷内のやり取りなどがトラウマとなって一時的に“引き篭もり状態”が続いたという。その前後、自分と同じような境遇にある人達を救いたい…という志から“その種のフォーラム”を起ち上げたりもしたが、実際には過去のトラウマが生じて来て続けられなかったようだ。結局、彼女の心身を救ったのは“それ”にはまったく無関係の就職先“スコーンのお店”での労働と接客だった。要するに「過去」から完全に“切り離された領域”での初めての労働や接客だった。元々柔道の道から自衛隊に入っている彼女にしてみれば、そういう格闘技関連や、警備関係の仕事などの方が苦労がなさそうであるが、そういう仕事は“過去がくっ付いてくる”のでトラウマが蘇ってしまうからダメなのだ。世の中には、性被害だけでなく、さまざまな理由から過去の“強いトラウマ”に悩まされ続けている人たちが多い。そういう人達がトラウマを克服するのには、いくつかの方法がある。まず、彼女のように“法的に闘う”という方法だ。これは多少、時間と金銭とか必要になる。彼女のように“勝利する”ことも出来るが、勝利すればトラウマが消えるかというと、そうでもない。法的な勝利とか、相手側からの謝罪とか、そういうことで全面的に無くなるものではないのだ。丁度、切り過ぎた爪が、時折ハッとするほど痛むように、トラウマは予想外の時に予想外の形でフラッシュバックする。では、もう一つの方法である“正規の形に戻してもらう”ことで無くなるかというと、それも違う。なぜなら、そこから徐々に“トラウマの過去”が始まっていくので、一見、何も無くなって解決したかのような印象を第三者的には受けやすいのでが、そこに繋がっていく形は、どう変えようとトラウマを潜在化に留めるのだ。もっとも良いのが、新たなる環境で、まったく“過去に繋がらない仕事や人選”をすることだ。そうすることで初めて、人は過去のトラウマから救われる。というか自分の記憶から徐々に消されていく。トラウマは「過去」を引き摺れば、必ず、その向こうに視えない形で付いてくる。
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