アメリカのトランプ大統領は7日、エルサレムをイスラエルの首都であると認定した。日本人にとっては、別にどうでも良い話なのだが、世界はこれに著しく反応した。大昔から“イスラエル・パレスチナ問題”というのは、いつも火種を抱えていて、何かしらの闘争を繰り返してきた。最近になって、ようやく落ち着いてきたかに思われていた矢先だっただけに「寝た子を起こす」ようなトランプ発言が、各国首脳たちを怒らせている。大体が「エルサレム」は2000年以上も前から“聖地”とされてきているのだが、実際には“神聖な空気”が漂っていたようなことはなく、常に“戦いの舞台”となってきたところで、言ってみれば“聖地よりは戦地”の印象が強いのが第三者的な観方だ。どうしてそうなるのかというと、ユダヤ教とキリスト教とイスラム教の三つの宗教が、いずれも「聖地」として扱っているからで、私が現地に行って「聖地じゃなくて戦地だろう」などと叫ぼうものなら、それぞれの民族から“袋叩き”に遭いかねない。そういう危険な場所なのだ。さぞかし、聖霊たちも嘆いていることだろう。多くの人は知らないが、ユダヤ教とイスラム教のイメージする「神」には共通点が多い。一言で言えば“怖い神様”なのだ。“命令する神様”なのだ。確かに“味方”もしてくれるのだが、それはあくまで神様に従った時であって、逆らった者には容赦しない。その点でユダヤ教とイスラム教の神様は、ほぼ同様である。それに対してキリスト教は“比較的ゆるい神様”で、あまり細かなことまで規定しない。命令に逆らったとしても、あまり怒らない。ただ困った時でも“味方”してくれないこともある。傍に居て、一緒に悩んだり、励ましたりはしてくれるが、すぐには救ってくれないことも多い。イジメられた時にも、黙って見ているような頼りないところもある。そういうそれぞれの神様なので、どっちが良いとも一概には言えない。案外、聖地なのだから“日本式神社”なんかを建てて、そっとしておけば仲間入りができるんじゃないかな…と思ったりする。そして「聖地ラーメン」とか「聖地天ぷら」とか「聖地寿司」とか、宅配も大丈夫ですとか…って、もう止めとけって!
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