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今日の迷言・余言・禁言

未来と運命に対するヒントがいっぱい


「あじさいの花」の“理想”と“現実”


「あじさいの花」という名称はとても良い。いかにも障害者に優しそうな印象を与えるからだ。けれども、そういう“優しい名称”や“可愛らしい名称”の企業は大体が長続きしない。今「企業」と書いたが正確に言えば企業ではない。「就労継続支援A型事業所」と呼ばれる“福祉サービス事業”で、障害者に働きながら技術を身に付けてもらう施設と言って良いだろう。少なくとも、そういう“ふれこみ”で誕生させた事業所なのだ。大体、多数の障害者を雇うという事業所は、とても心優しい事業家か、又は悪だくみの得意な事業家か、どちらかしか手を揚げない。通常の事業家は、障害者を雇うこと自体“尻込み”しがちな点がある。それは或る意味でもっともなことで、一般の企業は“福祉事業”として事業を展開しているわけではない。それなりの収益を伴わなければ、企業として存続できない。余程、その企業にとって有益な技能とか知識とか体力とかを備えていないと、他の従業員の“お荷物”となってしまう可能性もある。雇い入れたくても、現実には難しいのが“障害者の雇用”なのだ。「あじさいの花」は岡山県倉敷市で開設していた就労継続支援A型事業所であったが、経営難から12月15日をもって事業所2ヵ所を閉鎖し、雇用してきた障害者130人を解雇する旨、通達した。実は“A型”に属する事業所は、どこも経営難に陥っていて、昨年から次々と閉鎖されている。元々障害者ばかりを集めて“仕事を与えよう”とすること自体に無理があるという指摘もある。確かに、その通りなのだが一時的には多数の事業所が誕生した。なぜなら事業所開設には都道府県からの“許可”が必要なのだが、福祉サービス事業ということで役所の審査が甘い。加えて、この事業が国からの“報酬”が与えられることになっているからだ。しかも、最初は“働いている”実態が無くても、与えられていた。極端な話、障害者さえ集めておけば、国から報酬が貰えたのだ。そこで法規が改善され“収益を得る労働”を行っていることが条件となった。その結果、次々と経営難に陥る事業所が出て来たのだ。どのような仕事であれ、ひと1人が生活していくための技術や知識や作業を身に付けるのは健常者であっても容易ではない。本当に心優しい経営者であれば、障害者ばかりを集める形式などとらずに、健常者に対する比率を高めていく企業努力こそ必要なのではないだろうか。

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