最近、スポーツ関係での「パワハラ」問題、行政関係での「セクハラ」問題などが報道されることが多い。どのような分野でも“行き過ぎ”“やり過ぎ”は問題なのだが、過度に神経質になって、何でもかんでも「パワハラ」とか「セクハラ」とか騒ぎ出すのは感心しない。例えば、日大アメフトの“反則タックル”だが、確かにあれはやり過ぎである。それがコーチとか監督からの指示ならば、それに関わった全員が謝罪すべきであり、アメフト部そのものを解体してしまった方が良い。ただ元々アメフトというのは“格闘技”的な要素の強いスポーツで、そういう意味では、どこまでが許されて、どこからはストップなのか、その辺のところを“きちんと教える”のが監督やコーチなのではないだろうか。どのような分野でも、ここまでは“セーフ”だが、ここからは“アウト”という部分がだいたい決まっている。これはパワハラ問題、セクハラ問題、両方ともに言えることで、昔はそういう点、ぎりぎりのラインを与える側も、受ける側も何となく心得ていたような気がする。反則タックルで相手を病院送りにした宮川泰介氏は、指示されてやった行為というが「殺してこい!」といわれてやるなら、懐かしい「オウム」メンバーや暴力団員と同じである。反則が許されるのは“プロレスの世界”である。だから、彼にはプロレス団体が勧誘しに行けば良い。そうすれば、反則をどんどん行って思う存分活躍ができる。アントニオ猪木氏は力道山の“付け人”時代に、毎日のようにビール瓶で頭を殴られていたそうだ。後になって、何がプラスに作用し、何がマイナスに作用するか、人生誰にも分らない。私は、宮川氏には今回の事件が必ずプラスに作用するだろうと思っている。現代は、あまりに“近視眼的”に物事を捉え、“良い”とか“悪い”とか言いすぎるような気がする。
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