「二之湯智」→「山東昭子」→「佐藤ゆかり」それぞれの国会議員秘書を十年以上にわたって務めていた。それなりの能力が無ければ務まらない職務である。その一方で、密かに“強盗致傷”を繰り返していた。それが昨日再逮捕された上倉崇敬(かみくらたかゆき44歳)という人物である。「ジキルとハイド」という二重人格者の物語があるが、同じ時期に議員秘書をするかと思えば、強盗致傷の主犯格だったのだから、誰もが混乱する。実は、この犯罪、8年も前のことで京都市内の会社社長宅に強盗が入り、ナイフを突きつけながら両手を縛り、現金1億円を盗んで逃走した事件だ。なぜ8年も前の事件が、今頃になって犯人が割れたのかと言えば、2年前に起きた“強盗傷害”と手口が酷似していたからだ。そのことに気付いて再捜査したところ同一犯である上倉崇敬容疑者が浮上したのだ。彼は既に2年前の事件で刑務所に収監されていた。したがって再逮捕の形となった。それにしても、国会議員の議員秘書というのは、結構忙しい職務のはずである。収入も年間では1000万円近いのが普通だ。かなりの高収入である。その忙しい職務の間を縫って、彼は強盗に励んでいた。誰かに誘われたのではなく、むしろ彼が主導して行っていたとされる。良くない意味での“凄腕秘書”だったわけだ。実際、秘書時代には真っ赤なポルシェを乗り回し、佐藤ゆかり議員に対しても種々指図していたらしい。他の秘書のいうことなど聴かない佐藤氏が、彼のいうことだけには従っていたという証言まである。その割には、一人の議員に長く仕えていないのが特徴だ。通常、有能な秘書は議員の方が手放したがらないものだが、そうではなかったという部分に、彼の本性を垣間見る気がする。彼に関しては、同じ秘書仲間から、高級料亭で飲み歩いていたとか、いろいろな企業の社長名が話の中に出て来たとか、議員秘書らしからぬ振る舞いが見られたようだ。どうも、この「ジキルとハイド」君には、他にも隠された事件や繋がりが、もっとあるような匂いがするのだが…。
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