近年は女子アナウンサー出身タレントで個性的な人が増えてきている。その一人が元TBSアナだった小島慶子氏だ。何よりも彼女が注目されたのは、その拠点を日本からオーストラリアに移し、早期退職して“専業主夫”となった夫に変わって、自らが“一家の大黒柱”となって日本とオーストラリアとを“行き来する生活”を選択したことだろう。まだ十代の男児二人を抱えて、なかなかに大胆な決断だと誰もが思った。ところが、その小島慶子氏が最新号の『婦人公論』では、現在は「エア離婚」中であり、それを今後も継続するか、完全に夫婦リセットしてしまうか、悩み中だと記している。まず「エア離婚」というのがよく解からないのだが、彼女に言わせると、息子さんが学校卒業するまで、あと2年なので、それまでは“夫婦”を継続し、親の義務を終えたなら「解散しよう」という“約束状態”のことらしい。ところが、ここに来て、コロナのことがあって、彼女は日本から出られなくなり、夫と息子二人との生活が続く形になって、ムリに“離婚”という形式をとらなくても良いかな、という考えも浮上して、心の中が揺れている、と綴っているのだ。自分の家庭内のことを正直に記述している。例えば、もし「正式離婚」となった時に、旦那さんに“働き口”は得られるだろうか、と心配までしている。通常、ほんとうに離婚しようという人は、相手の“その後”にまで考えが及ばないもので、今の段階で“相手のその後”を考えるくらいなら、離婚しない方が良い。ところが、彼女に言わせると、旦那さんの考え方は“女性軽視(蔑視)⁉”もはなはだしいもので、何としてもその考えは“変えさせたい”気持ちが強いらしい。彼女の“生き方”からすると、その部分を理解できない人とは一緒に暮らせない、と言うのだ。こんなことを書くと、彼女になら叱られそうであるが、男性達の多くは“男・女の違い”を感じているもので、それは“心身とも”にそうであって、しかも、それは客観的に観て自然なことで、一部の団体や女性達が言うほど“同じ”ではない。そして、同じではないからこそ「男」と「女」は愛し合えるのであって、もし、その“垣根”を完全に無くしてしまったなら、愛の継続は難しくなる。最終的に“異性愛”も“同性愛”も完全に同一となってしまって、それでなくても「黒の舟歌」の歌詞のように「男と女の間には暗くて深い河がある」のに、どうやって渉っていけば良いのか。確かに現代は、昔のように“男尊女卑”の時代ではない。けれども、夫に“専業主夫”をさせている彼女が、夫のことを“女性軽視(蔑視)”だと責め立てるのは、少し違うのではないか。しかも、彼女から「エア離婚」宣言をされた時、旦那さんは“大粒の涙”を流したという。もしかして“女尊男卑”のようにも思えるのは、私だけなのだろうか。
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