タレントの神田うの氏がTV「5時に夢中!」に出演し、歌手の中尾ミエ氏から「よくもっているわね、結婚生活」と問われ「そうなんですよ、そうなのよ」と応じる場面があったらしい。「みんなから絶対1年もたないだろうといわれ、自分でもどうかなと思ったんだけど、もう12周年」中々に正直な反応を示したらしい。確かに、本人も驚くような“長期的な結婚生活”が続いている。相手は会社経営者ではあるが、有名人でも、芸能人でも、スポーツ選手でもなかったことが“長続き”している一因かもしれない。それから、もっと大きいのは双方ともに“愛情が強すぎなかった”ことだ。神田うの氏はそれまで何人かの有名人と“派手な恋愛”をしてきた。私の記憶が正しければ、ちょっと恋愛に疲れた時に、配偶者となる彼はするすると出現して「結婚」を申し込んだのだ。だから彼女はそれを受け入れた。「愛情」から受け入れたのではなく「癒されるおうち」が欲しかったのに違いない。夫となった配偶者の方も、神田うの氏“ひとすじ”だったのかと言えばそうでもないらしい。一部週刊誌などでは結婚後に“夜の女性達”を連れ立った姿などが報道されている。けれども、二人は何度も「結婚式(或いはウエディングドレス姿)」を披露しながら、危機を乗り切り、結婚生活を継続させた。そして子供を得たことによって「母親の姿」に変わっていった。本当は一度で良い“結婚式”を何度も挙げたのは“デザイナー”としての職業意識もあったと思うが、そういう形でしか「愛」を確認できないからでもあった。けれども、そういう“壊れやすい愛情”で繋がっていたことが、逆に「結婚生活」には良かったのだ。それは何よりも“期待し過ぎない”からだ。愛情は、あまりに“期待しすぎる”と、それが崩れ去った時、立ち直れなくなる。互いに“愛情いっぱい”で結ばれた夫婦は、ちょっとした“亀裂”から修正不可能となって別れていく。そういうケースがあまりに多い。何となくのタイミングから“適度な愛情”で結ばれた夫婦は長持ちする。愛情いっぱいだと“許せない”ことも、それほど相手に期待していなければ“許せてしまう”からだ。お見合いで結ばれた夫婦が、恋愛で結ばれた夫婦よりも“そこそこの愛情”で長続きしているケースは無数にある。「100点満点」の夫や妻などいるわけがない。最初から「70点」くらいの夫や妻を求めた方が、長期的に“幸せな結婚生活”が送れるのだ。
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