船と言ってもさまざまな船がある。われわれ一般人が乗ってみたいと思うのはクルーズ船くらいのものである。最近のクルーズ船は比較的安く、さまざまなコースや価格や日程なども用意されていて、昔のように“お金持ちの旅”ではなくなった。こんなことを言うと中国人に失礼だが、世界的にみると、中国人たちがクルーズ船を多く利用するようになって、船内マナーのようなものも緩和されつつあるような気がする。何しろ中国人には表現は悪いが“マナーなどクソくらえ”的振る舞いが多い。私は以前、海外の五つ星ホテルのロビーで、ソファの上に土足のまま脚を乗っけて休んでいる中国人を見掛けたことがある。せめて靴を脱ぐくらいはしてほしいものだ。カジノ内でも短パンでスリッパをひっかけたまま興じている人たちもいれば、カジノに子供達を引き連れている人たちもいる。そういう人達のおかげ(?)もあって、最近は昔ほどマナーをうるさく言われなくなった。昔は海外でディナーの服装などもうるさかった。考えてみれば、ヨーロッパで培われた伝統をそのまま“世界のマナー”として押し付けるのもどうかなという気もする。ところで、24日に「マリンポートかごしま」へとやって来たのは世界最大級のクルーズ船、スペクトラム・オブ・ザ・シーズである。何しろ今年4月から本格周遊し始めた全長347メートルの巨大な船だ。客室5000名を迎え入れる。それに乗員が1500名も加わるので総勢6500名が乗っていることになる。同じ船の中に6500名もいたなら、いったん、迷子になったなら中々発見できない。その代わり、いつも同じメンバーと顔を合わせるという“煩わしさ”もない。レストランだって18か所もある。これなら食事も選び放題ということになる。鹿児島に寄港した船の場合は、観光客のほとんどは中国人らしい。まあクルーズ船に乗って来る中国人なら、それなりのマナーは心得ているかもしれない。このクルーズ船の“売り”は、カプセル型展望施設「ノーススター」スカイダイビングの擬似体験ができる「アイフライ」船上でサーフィンが楽しめる「フローライダー」バンジートランポリンの「スカイパッド」などなのだが、何となく昔の風情ある“船上の旅”ではなくなっているようで、やっぱり、もう少しこじんまりしたクルーズ船の方が“癒される”ように感じるのは私だけだろうか。
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