近年、海外で活躍している日本人は多い。特に芸術やスポーツの分野でそれが著しい。たまたま海外からのニュースの中で二人の人物が登場した。その一人は永久メイさん。まだ18歳の少女だが、中学1年で親元を離れてモナコのグレース・アカデミーに留学。そこを最優秀で卒業して後、今年5月ロシアの名門マリインスキー・バレエに正式入団、11月から日本への凱旋公演をする。3歳の時からバレエを始め、正にエリートコースで頂上を極めようとしている。もう一人はサッカー界から久保木優氏だ。さて「久保木優」という名をどれだけの人が知っているだろう。多分、これを読まれる人は一人も知らないに違いない。なぜなら、日本ではほとんど知られることもなく、当然、活躍するチャンスもないまま“海外プロ”を目指した人物だからだ。現在、日本には相当数の“サッカーチーム”が存在するが、そのどこからも彼には声が掛からなかった。通常なら、そこで“プロ選手”はあきらめてしまう。けれども、彼は違った。それなら海外のプロチームはどうだろう。彼はタイのチームを目標にし、入団テストを受け続けた。けれども、彼はとびぬけて才能があるわけではない。ハッキリ言えば、どこの国であろうとプロになれるだけの素質はなかった。それでも、タイ3部のクラブでならギリギリ拾ってくれるチームが存在した。日本には、その程度の力量の選手は山ほどいるだろう。その入団の後、彼は人一倍の努力をした。何しろ、タイでも使い物にならなければ、もう行く当てがない。大学を卒業して、2年以上も経っているので、普通の就職さえも難しい。ただ、彼にはプロ選手としてやっていけるという「根拠のない自信があった」と語っている。ここが重要なのだ。人は自分自身を見つめる「第3の眼」を持っている。誰でも持っている。その眼を信じることが大切なのだ。もちろんそれは根拠などなくて良い。ただ無理に“言い聞かせる形”で培った過信であってはならない。何となくの「確信」何となくの「未来」何となくの「予感」であれば良いのだ。彼はサッカー技術は優れていないが“得点すること”に関してだけは優れている自信があった。だから、その部分を必死で磨いた。実際に得点を重ねれば、見掛けよりも優れた選手として誰もが認める。実際、彼は得点数を増やし、2015年には“19得点”で「得点王」にまで輝いた。やがてタイを離れオーストラリアに向かった。ここでも得点を得る技術だけは他の選手よりも優れていた。さらに今年、彼はインドに向かった。現在は「ミネルヴァ・パンジャーブ」というチームに属している。そして、自らさまざまな企業に働きかけ、5社からスポンサー契約を得たのだ。日本では無名でも、海外で5社の企業スポンサーを持って活躍しているのは、彼が頑なに「自らの眼」を信じた“おかげ”なのだ。
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