日本で「性同一性障害特例法」が施行されたのは2004年のことである。それから15年が経過した2019年までの統計が、昨日3日、司法統計として公表された。それによると、2004年以降、日本には「性別を変えた人」が9625人誕生している。年々増えていて、昨年は“最初の年”のほぼ十倍にあたる948人が性別を変えた。この分で行くと、今年は春頃に総計で一万人を突破し、年間でも一千人を突破するだろう。もちろん、これらの“数値”は正式な“役所手続き”を経ている人たちの数なので、実際には、種々の事情から“正式手続き”を行わないままの人達も多数存在するに違いない。今から50年ほど前には、考えられない数値である。さらに、これらは当然のことながら「同性愛」そのものではない。出生時の「性」に“違和感”をいだき、“本来の性⁉”を獲得しようとした人たちである。もし、これらの人達にプラスして“女装者”“男装者”さらには“外見的に普通⁉”の“ゲイ”“バイ”の人達をも加えると、いまや驚くくらいの数に膨れ上がる。このような変化は“文明の進化”と関係があるのだろうか。だが、どうも、そういうことでもないらしい。古代エジプトの時代から“異装者”も存在したし“同性愛”も存在した。古代エジプトでは、女装者であったと言われるアメンヘテプ四世(アクエンアテン)が有名であり、男装者であったと言われるハトシェプスト女王も歴史に名をとどめている。しかも、二人とも、それを隠したのではなく、堂々と公開していた。今から何千年も前の人々が、あらゆる部分で現代と変らない生活をしていたのかと思うと、それはそれで妙に親しみが持てる。もっとも、古代の王侯貴族たちは、身を飾り立てるのが好きで、別に女装ではなくても、体のあちこちを着飾っている。ファラオが濃いアイラインを入れるのは砂漠の砂嵐や虫から眼を保護する目的もあった。眩い冠を被るのは“太陽神”にあやかってのことであった。自らが“神王”として崇められるためには、自らの身体全体が輝いていなければならない。ファラオの“指サック”なるものが遺されている。各指に文字通り“金色の指サック”を嵌めるのだ。「生き神様」も楽ではないのだ。
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