名もない“主婦”が起業し「成功」を勝ち取っていく“アメリカン・ドリーム”は多い。けれども「テイクアウト料理」のオマケとして付いていた「おみくじ」を信じて事業を起こし、成功を勝ち取っていった女性は滅多にいない。2016年、アメリカに住む2児の母だった30歳の女性アマンダ・キャメロン氏は、突然、勤めていた会社から解雇されてしまった。アメリカでは、突然の“解雇”は珍しいことではなく、失業したなら次の仕事を探せば良い、という考え方が一般的だ。その日、夫のクリス氏に解雇を告げると、彼は妻を元気づけようと、大好きな中華料理をテイクアウトしてきた。その店からの料理にはオマケとして「おみくじ」がついている。アマンダ氏が何気なく開くと《あなたのビジネスはとてつもなく大きな成功を収めるでしょう》と書かれてあった。明日からの生活を考え、落ち込んでいたアマンダ氏だったが、そのおみくじの言葉を見て「もしかしたら…」という思いが浮かんだ。若い頃、将来は起業して社長になるんだ、と夢のように想い描いていた時期があったのだ。おみくじには「あなたのビジネスは…」と記されている。今の自分に何ができるだろう。自慢できるのは“手先が器用なこと”ぐらいだ。それを活かして何か出来ないだろうか? 彼女は行動派だ。自分の所持金の中から最大級の出費をして、さまざまな用紙をデザインカットできる1万8000円もするカッティングマシーンを手に入れたのだ。そして、すぐにパーティーや結婚式などのイベントに用いるハンドメイドのキラキラグッズを作り始めた。一般的には売られていない“特異な文様デザイン”のキラキラグッズだ。それを制作すると、ハンドメイド品を主として扱うオンラインショップ「エッツィー」に出店してみた。地味な第一歩だった。ところが、彼女の作品をライフスタイルのブロガーとして有名な女性が購入し、自分のブログで紹介してくれたのだ。そこから火がついて、瞬く間に彼女のところには次々と購入の申し込みが届くようになった。こうして、夫のクリス氏も手伝うようになり、事業は徐々に拡大、現在では13億円もの企業価値が認められている。もちろん、アメリカや中国の“夢物語”が日本にそのまま通用するわけではない。けれども現代が“その可能性”を秘めた時代であることは確かだ。
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